2012年11月03日 10時00分
<親子で受験 その2>成績アップにつなげる“質”の高い理想的な朝食とは?
食べるだけではだめ 朝食は「質」を重視
朝食をとる習慣のある子どもは学業成績が良いという事実は国内外の調査で明らかになっており、周知もされている。また、1998年に発表された介入研究「朝食摂取の有無と記憶の相関」では、朝食をとることで図形の空間配置に記憶を呼び戻す時間も、単語を思い出すまでの時間も短くなるという結果が出ている。しかし、食べれば良いというものではない。朝食は“質”が重要なのだ。では、理想の朝食は一体どんなものなのか。ネスレ日本が提案する受験生を食生活からサポートする取り組み『朝勝つ講座』にて、ウエルネスコミュニケーション室・福島洋一さんの話を聞いた。
福島さんによると、脳はほかの臓器のように脂肪をエネルギーに変えることはなく、ブドウ糖をエネルギーにする。これを脳は毎時5グラム消費すると言われ、補給を行わないと脳の機能が低下するほか、身体もだるさを感じるようになる。
朝食は1日をスタートさせるにあたり、とても重要だが、ブドウ糖を含む炭水化物だけを摂取しただけでは理想的な朝ごはんとは言えない。たとえば、おにぎりだけの朝ごはんはNG。体温を上げ身体を活動的にするほか、エネルギー生産をサポートするたんぱく質や脂質を適度に摂取するほか、ビタミンとミネラルが含まれた食事をすることがポイントとなる。
“バランスの良い食事”とは、「乳製品・卵」「魚介・肉類・豆」「野菜・いも類・果物」「穀物・砂糖・油脂」の4グループの中から、それぞれ食材を選ぶこと。また、起床後は身体から水分が失われている状態のため、牛乳で栄養と水分を両方補うのも大切だ。
また、朝食は栄養を体内に取り入れるだけではなく、食べることによって体内リズムを決め、1日をスタートさせていく役割がある。大切な受験シーズンだからこそ質の高い朝食を毎日摂取することが大切なのだ。