2008年09月01日 14時00分

ペットの防災・避難対策に関心高まる

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 豪雨や地震などの自然災害が頻発している昨今、人間はもちろんのこと、ペットの避難についての関心が高まっている。ペット用品店には専用防災グッズが並び、飼い主の名前や連絡先などが入力される体内埋め込み型の電子標識器具『マイクロチップ』の認知度や普及率も少しずつ上昇。“ペットの安全な避難”について、真剣に考え始める人が増えているようだ。

 アウトドア関連グッズの製造販売を行うロゴスコーポレーションは現在、ペットの災害グッズも取り扱っている。「防災の日が近づくと販売店に問い合わせが増えているようで、出荷も若干増加します」と同社は語り、消費者の関心が高まっている事が分かる。人気のアイテムはリード、テント、ライト、水、除水器、ペットフード、ボウル、ウエットシート、排泄物処理用の袋やシート、ケガの応急処置グッズなど全16種類の防災グッズが入ったもので、持ち出しやすいようエナメルリュックに収納されている。

 また、『マイクロチップ』の普及率も年々上昇している。同機器の普及活動を行う社団法人日本動物保護管理協会AIPO事務局によると、平成14年末に2000頭だったペット登録数が、平成20年6月末で約15万頭に増加しており、ペットの災害対策や迷子に対し、高い意識を持つ飼い主が増えていることが分かる。国内装着率がもっとも高いのは東京や神奈川、千葉、埼玉などの関東都市部が多く、“ペットと災害”に対する意識の高さがうかがえるという。また、阪神・淡路大震災を経験している兵庫県は「地元の獣医師会が積極的な普及活動を行った」(同団体)ことから、関西エリアではもっとも高い普及率に。とはいえ「フランスや北欧などはマイクロチップを義務化する国もありますが日本はだいたい犬で1%程度の普及率」(同団体)であり、さらなる普及が求められている。

 平成17年に行われた総務省の国勢調査によると、日本国内では犬猫合わせて4906万頭が飼育されているという。ペットが生活を共にする“家族の一員”として認識されている今だからこそ、正しく安全なペットの災害対策が求められていると言えるだろう。

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