2009年10月11日 10時00分
台風被害りんごを使ったフルーツビール
廃果りんごを使用したサンクトガーレン社の『アップルシナモンエール』
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地ビールメーカーのサンクトガーレン社は22日より、“焼きりんご”を副原料に使用したフルーツビール(発泡酒)『アップルシナモンエール』を発売する。同商品は台風被害などで売り物にならなくなった“廃棄りんご”を買い上げ、焼きりんごに加工してからビールの原料に使用している点が特長。同社はこの商品を多くの消費者に知ってもらうことで「1個でも多くの廃果りんごを救済したい」としている。
『アップルシナモンエール』は香ばしい甘さを持つ麦芽「カラメルモルト」と焼きりんご、シナモンを合わせることで、アップルパイのような風味を出したデザートビール。冬季限定商品で、発売するのは今年で3年目となるが、「毎年多くのお客様が発売を楽しみにしてくださっている」(同社)という人気商品だ。
使用しているりんごは長野県伊那市産。収穫前に木から落ちてしまったもの、表面に傷がついてしまったものなど、通常商品として販売されることのないものを買い取っている。同社によると「通常、果実は収穫量の3分の1が廃果になると言われている」そうだが、今年は台風18号が猛威をふるったため、さらに大量の廃果が出ると予想されるという。
同社は1か月の販売予定本数を6000本に設定。ひと月約800個分の“売り物にならないはずだったりんご”を、おいしいデザートビールに変えてファンの元に届ける。
『アップルシナモンエール』は22日より同社Webショップ、横浜高島屋ほかで、2010年1月頃まで発売。ビン入り330mlで、税込450円。