2010年09月17日 06時00分

猛暑で猛攻 8月のビール系CM、前年同月比大幅増

8月のビール系CM、メーカー別本数(データ出典:ニホンモニター)  [拡大する]

8月のビール系CM、メーカー別本数(データ出典:ニホンモニター) 

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 記録的な猛暑が続いた8月のビール系CM出稿数が前年同月比57%増だったと、ニホンモニター社が16日、発表した。大幅増加の理由については2009年に比べて景気が上向いていることや、今年はお盆を過ぎても厳しい猛暑が続いたため、従来のCM放映ピークである8月上旬を過ぎても繰り越し大量出稿を行ったことが挙げられるという。

 同調査は8月1〜31日に、在京テレビ局5社の東京地区地上波でオンエアされた大手4社のビール系飲料のテレビCM出稿本数を集計している。

 それによると8月に放映されたビール系CMは全部で2808本で、7月に出稿を集中させたサッポロビール以外の3社は昨年と比べると出稿本数が増加した。なかでもアサヒビールは定番ブランドの『アサヒ スーパードライ』で前年比3.8倍の423本、新ジャンル飲料『クリアアサヒ』も前年比4.5倍の249本を放送したほか、ノンアルコールビールテイスト飲料人気を受け、新製品の『アサヒ ダブルゼロ』も258本のCM出稿を行っていた。

 アサヒビールが主力商品・販売強化商品のCMを集中的に放映した一方、キリンビールは定番の『キリンラガービール』、新商品の『キリン 本格<辛口麦>』、人気の『キリン一番搾り』、『キリン 休む日のAlc.0.00%』など全10ブランドでCM出稿を行い、前年同月比31%増・全1255本の放送本数でメーカー別トップに。また、各社が出稿本数を増やす中、これまで8月後半から放送されていた“秋ビール”などの季節限定商品のCM放送は繰り下げられた。

 そのほか、ビールテイスト飲料のCM放送本数は一気に増加。3社・4ブランドで前年比25倍となり、ビール系CMのうち23%を占めた。ニホンモニター社は「サントリー『オールフリー』が発売直後に生産が追い付かず販売停止という事態にならなければシェアトップになったと思われる」と分析している。

 猛暑を背景に猛攻をかけた各社の8月のビール系CMだが、8月のビール類(発泡酒、第3のビール含む)課税出荷数量は前年同月比0.3%減となり、8月の出荷数量としては過去最低を記録。猛暑も大量CMも消費に直結しないという、なんともほろ苦い結果となった。




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