2011年02月23日 10時00分

家賃重視の部屋探しはNG? 後悔した事、1位「立地・環境」

引っ越しで、失敗・後悔したことある?  [拡大する]

引っ越しで、失敗・後悔したことある? 

 新年度、新学期のスタートに向けた春の引越しシーズンを目前に控え、オリコンでは全国の10〜50代の男女を対象に住まいに関する意識調査を実施した。そのなかで、住まい選びで「最初に妥協(犠牲)にする事」の1位に【間取り・レイアウト】、2位【収納】、3位【設備】が続き、実際に引越しをした後に「失敗・後悔したこと」でも【間取り・レイアウト】、【設備】がTOP3にランクインした。この結果について家づくりコーディネーターの菅野有香氏は「自分の生活拠点だという意識を持たないと、妥協点を間違えてしまいがち」と、住まい選びの落とし穴を指摘している。

 新生活をスタートさせる大切な第一歩である「住まい探し」。しかし、膨大な間取り図を閲覧した後、一体何を優先すべきで、どこを妥協する事が得策なのか? 取捨選択は極めて困難だ。今回のアンケートでは「最も重要視すること」「最初に妥協・犠牲にすること」「失敗した・最も後悔したこと」の3項目から住まい探しの落とし穴を探り、専門家に意見を聞いてみた。

■自分の工夫では解決しづらい点こそ最優先

まず、引越しの際に「最も重視する事」の1位は【家賃】(30.2%))、2位に【立地・環境】(27.3%)、3位【通勤などの利便性】(20.5%)の3項目が圧倒的。4位の【間取り・レイアウト】(16.0%)以降の項目【安全性】、【設備】、【収納】はいずれも回答率は1桁だった。だが、菅野氏は「自分の工夫では解決しづらい、でも暮らすために大切なポイントを忘れずチェックしてください」と忠告。例として通気性を挙げ、「湿気の多い環境は気分だけでなく体の健康面にも影響します。他には、断熱性のような基本性能が低いとランニングコストに影響します。電車を使う人なら、駅から家への通勤路の安全性などはオートロック以上に大切です」とアドバイスしている。

■妥協点を決めるのは「自分の物差し」

 次に、住まい探しで「最初に妥協・犠牲にする事」は1位【間取り・レイアウト】(22.4%)、2位【収納】(19.1%)、3位【設備】(15.8%)、4位【家賃】(15.7%)、5位【立地・環境】(7.5%)。予算や暮らしやすさを考えた環境は優先され、間取りや収納など居住空間に関しては妥協する人も多いようだ。しかし菅野氏は「自分の生活拠点だという意識を持たないと、妥協点を間違えてしまいがちです」と断言。周囲の体験談に耳を貸しつつも、自分の物差しをしっかり持つことも大切だ。

■ “生活の導線”シミュレーションこそ失敗しないコツ

 一方、実際に暮らし始めて“失敗した”と感じる項目でも、1位に【立地・環境】(10.6%)が挙がっており、“我が町”と呼べるような環境、そして立地は外せないポイントといえそう。また2位以下には【間取り・レイアウト】(8.9%)、【設備】(7.6%)、【収納】(6.9%)が並び、物件自体の構造に不便さを感じる事も多いようだ。菅野氏は「『失敗した』とならないためには、物件を決める前に間取り図を使って家具レイアウトや“生活の導線”をシミュレーションしてみるといいでしょう」とアドバイス。

 住まい探しは決して安くはない投資であり、失敗だけは避けたいもの。テレビやネット、周囲のアドバイスなど出来る限りの判断材料を集め“ベストな住まい”に出会ってほしい。

【調査概要】
調査テーマ:「住まい」に関する意識調査 
調 査 期 間:2011年2月7日(月)〜2月14日(月)
調査サンプル数:≪一般モニター≫10代、20代、30代、40代、50代の男女 合計1,016名≪住宅・建築関連事業従事者≫450名
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
アドバイザー:菅野有香(『住まいに関する広い知識を得られる施設・ショールームランキング(オリコン調べ)』で1位に選ばれたリビングデザインセンターOZONEの家づくりコーディネーター)


>>調査結果一覧
男女別「引越しの失敗」「妥協点」など


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