メタボ同様に注意が必要な“ヤセボ”

■【「理想体重」が持つ矛盾!?】

 肥満度を表す指数にはいろいろあるが、現在最も一般的なのがBMI。ボディ・マス・インデックスの略で、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められる数値である。男女とも標準値は22で、18.5以上25未満が「普通体重」の仲間入り。ちなみに、身長170cmで体重が63.6kgの場合だと、63.6÷1.7÷1.7≒22.0で標準値となる。

 日本では現在、糖尿病を中心とする生活習慣病の患者が急増している。厚生労働省の調査では、「予備軍」も含めた糖尿病患者数は1997年に890万人だったのに、2007年では2210万人と、10年間で約2.5倍もの右肩上がりを見せた。

 そこで厚労省が2008年に「特定健康診査・特定保健指導」(いわゆるメタボ健診)を導入し、生活習慣病の急増に歯止めをかけようとしたのはご存じのとおり。ところが、東北大学などの研究グループが1995年〜2006年に宮城県内の40歳から79歳の男女約5万人を対象に追跡調査を行い、BMI別の平均余命を割り出したところ、最も長生きできるのはBMI25以上30未満の“ちょいポチャ”(過体重)だったという。

 この結果は、「理想的なBMIは22だけど、実際に長生きするのは25〜30の人」という矛盾を生んでしまった。もちろん、30を超える(身長170cmで86.7kg以上)ようならリスキーであることに変わりはないのだが、長生きの観点からは、ちょいポチャ程度ならそんなに心配しなくても大丈夫なようだ。

■【太りすぎより心配なのは“痩せすぎ”】

 メタボ健診には、懸念すべき点がもう一つある。肥満の人に生活習慣を改善させるのが目的なのだから、痩せた人はスルーされるのだが、実はそこが問題と指摘する医師もいる。

 ある総合病院の健診センターに勤める医師は、「運動した結果として痩せているならいいのですが、そうではなくBMIが18.5を下回るような人は筋肉量が少なく、総合的な体力にも乏しい。ですから、病気になりやすく、なったときの抵抗力にも不安があります。特に女性が問題で、妊娠した際に低体重児が生まれるリスクや、年齢を経て骨粗しょう症になる確率も高い。これを私は“ヤセボ”と呼んで注意喚起しています」と警鐘を鳴らす。

 つい最近、米ファッション誌『ヴォーグ』が痩せすぎのモデルを起用しないとの声明を出した。これは世界中の女性に向けて同誌が発した、「過度なダイエットは危険」というメッセージだと受け取れる。


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