2012年09月11日 10時30分
<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>直腸には神経がない! 認知しにくいお尻のトラブル
神経が通っていない直腸… 痛みに気づかない“隠れ痔”に注意
お尻のトラブルといえば、いぼ痔や切れ痔などが一般的。しかし、神経が通っていないため痛みに気づかない直腸の“隠れ痔”にも注意が必要だ。朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)とORICON STYLEがコラボしてお送りする“おさらいニュース”。今回は隠れ痔を紹介する。
■どうして“隠れ痔”ができるのか?
人間の身体はお尻の穴から2cm奥までが肛門、それ以上が直腸となっている。隠れ痔は肛門にもできるが、多くは直腸に発生。隠れ痔ができる原因は、排便やスポーツ、出産などで「いきむこと」。力を入れ、圧を加えると直腸の粘膜部分が膨らみ、隠れ痔ができる。
上記のとおり直腸には神経が通っていないため痛みや症状に気づかないことが多い。しかし隠れ痔は、いぼ痔の前段階。痛みがないからといって放置すると、やがて痛みを伴ういぼ痔に進行。酷い場合は、肛門からいぼが飛び出すことも。
■日常生活で直腸に“圧”がかかる行動とは?
番組では、圧力を感知するバルーンカテーテルというセンサーを使用し、お尻に負担がかかる動作を調査した。立った状態のまま作業する台所仕事では変化がみられなかったものの、床掃除などしゃがむ動作では圧力が上昇。さらに、重たい荷物を持った場合は、通常の排便とほぼ同様の圧力がかかっていた。
そのほか、「咳をする」「鼻をかむ」などのなにげない行動も、通常の排便時の約2倍の負担がかかるという。
■予防&改善を! 20秒のお尻体操
直腸に負担がかかるとはいえ、排便は人間に必要不可欠な行為。排便をすると直腸が下がり痔になりやすいので、元の位置に戻すことが大切だ。そこで、排便後に行える、隠れ痔の予防と改善を促す方法を紹介する。
まず、肛門を上に引き上げるようにすぼめ、頭頂が引っ張られるような感覚で3秒間そのままの状態をキープ。そして力を抜いて3秒間肛門を緩める。この動きを3セット行えば、いきんだ状態から自然に直腸が元の位置に戻るようになるほか、血流も改善され、いぼの成長を食い止めることも可能だという。この体操は排便の後すぐに行うのがポイントだ。
痔は日常生活にも支障が出るやっかいな病気。体操を取り入れて未然に防ごう。