2013年02月05日 10時00分

<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>コーヒーの都市伝説は本当?

約1500年前、“気つけ薬”として広まったコーヒーの効果とは? [拡大する]

約1500年前、“気つけ薬”として広まったコーヒーの効果とは?

 ORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)のコラボ企画“おさらいニュース”は、今回「名医が認めた医食同源スペシャル」から、仕事の合間の気分転換に欠かせない『コーヒー』の効果をピックアップ。「コーヒーが食欲を抑制し、脂肪を燃焼」、「コーヒーを飲んでいると高血圧が少ない」などなど、様々な健康効果が巷では言われているが、医師たちが認めた健康効果とは?

■約1500年前、コーヒーは“気つけ薬”として広まった

 仕事場や自宅、外出先など普段から口にする機会は多く、身近な飲み物として世界中で親しまれているコーヒー。その始まりとは?

 コーヒーは、もともと嗜好品ではなく薬として重宝されてきたという。その歴史は古く、今から約1500年前のアフリカで、一人の青年により発見されたといわれている。中央アフリカに位置するエチオピアの標高2300メートル、アビシニア高原に住む山羊飼いのカルディが、いつも通り家路につこうと歩いていると、普段は暗くなると大人しいはずの山羊たちが、興奮して騒いだまま、眠らずにいた。その様子をいぶかしがったカルディは、翌日山羊たちを観察し、彼らが木の実を食べて変化していることに気づく。

 そこでカルディ自身も同じ実を手に取り食べてみることに。口にした瞬間、気分は爽快、全身から力がみなぎったという。その食べ物がコーヒーの実。その後、カルディの手により近くの修道院へともたらされ“気つけ薬”として世間に広まったのが起源とされている。

 そして2005年。ハーバード大学は、全米の男女およそ12万人の健康状態と食生活の関連を、18年間の長きにわたり追跡調査を続けた結果、嗜好品として定着したコーヒーについて意外な事実を発表する。1日にコーヒーを一定以上飲む人は、全く飲まない人に比べ、糖尿病になる確率が女性で30%少なく、男性で50%少なかったとした。

■血糖値を下げる! 糖尿病を予防するコーヒーの成分

 すでにコーヒーと糖尿病に関する研究は世界中で行われ、発表された400編以上もの医学論文の多くが、コーヒーは糖尿病を予防するとの結論を導いている。日本でも東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 主任教授 小田原雅人氏は、「コーヒーには糖尿病の予防効果がある」と語っている。

 では、コーヒーのどんな成分が糖尿病を予防する効果をもたらすのか。小田原氏は「主に考えられているのは、クロロゲン酸と言われているポリフェノールの一種。これがインスリンの効きを良くしたり、糖尿病の発症に抑制的に働くことが示唆されています」と分析。クロロゲン酸とはコーヒーに多く含まれている成分で、これが血液中の糖分の利用を促すインスリンの働きを活性化。結果、血液中の糖分が利用され、血糖値が下がると考えられている。

 日本人の生活スタイルにもすっかり溶け込んだ“コーヒーブレイク”という習慣。気持ちをリラックスさせるだけではなく、メンタルはもちろんフィジカル面においても、欠かせない存在といえそうだ。 

(※カフェインが影響を及ぼす可能性のある疾患もありますので、持病がある方や妊産婦などは必ず担当医にご相談下さい。)

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