2013年08月27日 11時00分

<『みんなの家庭の医学』おさらいニュース>大腸がん予防に「ニンニク」

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スタミナをつけるだけじゃなかった!ニンニクの実力とは?

 医食同源という言葉があるように、「食物」と「健康」は切っても切り離せないもの。そこで今回のORICON STYLEと朝日放送『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(毎週火曜午後8時放送)のコラボ企画“おさらいニュース”では、スタミナ源として親しまれている「ニンニク」と大腸がんの関係を取り上げる。

■近年急増している「大腸がん」

 同番組では、現役の医師たちに「医学的に本当に効果のある食品は何ですか?」という緊急アンケートを実施。さまざまな食品が挙がるなか、予防医学、皮膚科、呼吸器内科の3つの診療科の医師が太鼓判を押したのは「ニンニク」だった。ニンニクといえば「滋養強壮」「疲労回復」「夏バテ防止」など様々な効果が巷では言われているが、その本当の医学的効果とは?

 予防疫学を専門とする松尾恵太郎先生(九州大学大学院 医学研究院 予防医学分野 教授)に話を伺ったところ「ニンニクは、大腸がん予防に効果があるという報告がされています」とのこと。現在、日本人の死因第1位となっている「がん」(厚生労働省「平成23年人口動態統計」より)。中でも大腸がんは、男性で3位、女性で1位と近年亡くなる方が急増しているという。大腸がんができる原因はまだ解明されていないが、加齢やストレス、喫煙などの生活習慣によってできる大腸ポリープ(良性腫瘍)が関係していることはわかっている。実はこの良性の大腸ポリープが、何らかの原因で突如悪性化し大腸がんへと変貌することがあるのだという。

■ニンニクにだけ含まれる物質「S-アリルシステイン」が鍵

 これまでニンニクの大腸がん予防効果が認められた医学論文は100編以上にのぼるという。では、どのような成分が大腸がん予防に直結しているのか?石川秀樹先生(京都府立医科大学 特任教授)に伺うと、ニンニクに含まれる成分の中に“S−アリルシステイン”があり、弱っているNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を正常に戻す働きがあるという。このNK細胞はがん細胞をはじめとする体内の危険な悪者を見つけると、攻撃、退治してくれる言わば“体内のパトロール隊”。このNK細胞が働きすぎて弱ったときに助け舟を出すのがS―アリルシステインであり、同物質は今のところニンニクにしか含まれていないことがわかっている。

 同番組では、ニンニクの生産量日本一の青森県に注目し、そのなかでも最多生産を誇る十和田市を訪問。ニンニク農家の方々10名(大腸がん発症リスクが高くなるといわれている50代〜60代の男女)に大腸の内視鏡検査を実施した。結果、大腸ポリープはわずか2個(50代〜60代の日本人、10人あたりの平均7個)もちろん大腸がんも無し。食生活をみていくと、毎日1玉のニンニクを摂取している家庭もあった。

■S−アリルシステインを効率よく摂取する方法

 大腸が健康なニンニク農家さんを調査したところ、ニンニクをたくさん食べていることに加えて、熟成されたニンニクでS−アリルシステインを効率よく摂取していることがわかった。順天堂大学医学部附属練馬病院・栄養科係長の高橋徳江先生と家庭料理研究家の奥薗壽子氏は、家庭でも手軽に摂取できる調味料として『ニンニク塩麹』(※1)を考案している。

 ニンニクは熟成させることでS-アリルシステインの含有量が増えていくことがわかっており、ニンニク塩麹は通常の生ニンニクに比べ、たった一晩で2.7倍に増加。サラダや刺身、焼き物などに使えば香ばしさが食欲をそそる万能調味料となる。残暑厳しいいまこそ、うまくニンニクを取り入れて健康体をキープしよう。

※1「ニンニク塩麹」の作り方、同番組携帯・スマホサイトに掲載。
※2ニンニクの刺激成分によって腹痛や下痢を起こす場合があり、胃腸が弱い人は必ず担当医へ要相談。また、料理全体の塩分量も要注意。

「みんなの家庭の医学」番組HP

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