カードローンと多重債務の関係性を解説!

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 日本信用情報機構の調査によると、消費者金融の利用者は約1279万人(2013年6月現在)。日本人の約10人に1人がカードローンを利用している計算になり、中でも「審査が早い」「自由度が高い」「無担保での借り入れが可能」などのメリットがあるカードローンは、人気となっています。だが、中には無計画なカード利用などが原因で借入額が返済能力を超えてしまい、多重債務状態に陥ってしまう人もいる。今回は、そのような事態を避けるために、賢くカードローンを利用するポイントを紹介していきます。

多重債務って何?

 多重債務に関する用語の中には多少わかりづらいものがあるので、最初にまとめて紹介します。
多重債務
 多重債務とは、金融業者からの借り入れが本人の返済能力を超え、借金返済のために借金を繰り返すようになった状態のこと。こうなると利息の支払いもかさんで、返済しても元本が減らず、借金が雪だるま式に増えてしまいます。

おまとめローン
 おまとめローンとは、複数の消費者金融・銀行などからの借り入れを借り換えによって1本化する方法。条件によりますが、上手く利用すれば金利が下がるので返済に役立つ場合があります。多重債務の債券整理などにも使われることがあります。

約定返済
 約定返済とは、返済方法の1種。毎月決まった日に返済する方法で、カードローンの最も基本的な返済方法になっています。期日に返済ができないと延滞利息が発生する、支払いが完了するまで新たな借り入れができないなどのデメリットがあります。

随時返済
 随時返済とは、返済方法の1種で追加返済とも呼ばれ、約定返済に加えて任意の金額を繰り上げ返済するもの。返済金額すべてが元本に充当されるため、結果的に支払う利息を抑え早期返済するのに効果的です。

多重債務におけるトラブル例

 カードローンから多重債務に陥ってしまうパターンはいくつか典型的な例があります。代表的なものを紹介します。
<無計画なカード利用>
 1つ目は、無計画なカード利用が原因となることです。カードローンを使えば、限度額内ならいつでもどこでも便利に借り入れが行えるので、ついつい借り入れをしているという意識が希薄になりがち。また、返済は定額制の約定返済が基本なので、無計画に使っているうちに限度額いっぱいになってしまい、返済のために新しくカードローンで借り入れる…。ということを繰り返しているうちに多重債務に陥ってしまうのが、最も多いパターンです。

<恒常的な生活費の補填>
 次は特に女性に多いといわれるものですが、生活費の不足を恒常的にカードローンによる借り入れで賄うケースで、これも多重債務につながる危険性があります。借り入れで一時的な不足を補填するのは問題ないのですが、毎月返済金以上の買い入れを繰り返した結果、限度額がいっぱいに。別のカードローンで再び借り入れを行う…の繰り返しで、多重債務になってしまうのです。

<病気や事故など急な出費に当てるための高額の借り入れ>
 病気や事故で急に現金が必要になった時、すぐに借り入れができるカードローンは強い味方となります。ただし、高額になれば当然返済の負担も増します。節約の失敗や会社の業績不振などのトラブルから返済計画が滞り、そこから返済のために新たな借り入れを繰り返し多重債務に陥ってしまう場合があります。
 このほか、友人や知人の借金の保証人になるなどの理由もありますが、基本的にはこの3つが多重債務の原因だといえるでしょう。

対策方法

 では、このような多重債務状態にならず、安全・便利にカードローンを利用するには何に気をつければいいのでしょうか。

 上記の3つの例からもわかる通り、ポイントは「カードローンの返済のために新たなカードローンを作る」状態になるのを防ぐことにあります。
<借り入れ前に返済計画を立てる>
 カードローンを利用する上で一番大切なのは、自分の返済能力を超える借り入れはしないこと。そこで「借り入れの時点で返済プランを立てておく」ことが非常に重要になります。借り入れをする前に「何のためのお金なのか、返済は可能なのか、どうやって返済していくのか」を必ず確認し、返済計画が立たないようなら、最初から借り入れをしないようにすれば、使い込んでしまうといったこともありません。これさえ習慣にしてしまえば、多重債務に陥ってしまうことはまずないといっていいでしょう。

<早く返す>
 同時に毎月の滞りない返済を実現するためには、随時返済を上手く利用して、効率的に元本を減らすことが何より効果的。元本が減れば当然利息額も下がるので、トータルで支払う金額も少なくなりますし、余裕をもって返済に当たることができます。随時返済は約定返済分にプラスアルファで行うものなので、一時的に家計に負担はかかりますが、例えば残業が多くて収入が少し増えて余裕がある月、ボーナス月などに少し多めに返済するのは大きな負担を感じずに実行可能なこと。こうして先に返済しておけば、返済途中で思わぬトラブルが起きた時でも余裕をもって対応できます。

まとめ

 「これぐらい大丈夫」という軽い気持ちの無駄遣いが、多重債務への落とし穴になってしまうのは、一般のクレジットカードもカードローンも同じです。「魔法のカード」だと誤解せずに、利用は計画的に行いましょう。使用目的をはっきりさせて返済計画を立てた上で、効率的にカードを使ってください。
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