2016年01月20日 09時00分

誰でもわかる【投資信託】(8) 株式と債券の分散効果を解説!

【図表】投資対象から見たリスク/リターンのイメージ (C)oricon ME inc. [拡大する]

【図表】投資対象から見たリスク/リターンのイメージ (C)oricon ME inc.

 投資信託の種類をわける要素のひとつに投資対象がある。「どんな資産に投資するか」である。

 株式、債券を中心に、REIT、コモディティなどさまざまな投資対象があり、投信選びのもっとも大事な要素といえる。今回は、株式と債券についてみていこう。

■株式と債券は伝統的な資産
 株式と債券は伝統的な資産とされており、資産運用、資産形成をする際に基本となる資産といえる。株式は大きなリターンを狙うといった攻めの位置づけで投資するのに向く。

 大きなリターンの可能性があるということは、大きく値下がりする可能性、値動きが大きくなるリスクがあるということ。そのため、株式だけに投資するのではなく、債券にも投資するのがいいというのがセオリーだ。

 債券は、株式と逆の動きをする性質があるため、株式が値下がりして損が出れば、債券から出るリターンでカバーできる、といった分散効果が期待できる。

 株式に投資する投信、債券に投資する投信とも、国内、先進国、新興国を投資対象とするタイプや特定のエリア(アジアなど)、特定の国(米国、インドなど)に投資するタイプがある。

 投信を使えば、世界中の株式や債券に投資できるというわけだ。

■株式は主にリターンを狙う
 株式は、経済状況が良ければ株価が上昇するというのが基本的な考え方。値上がり益のほか、配当金というリターンもあり、これも投信の利益になる。

 どんな株式に投資するかは投信によって異なり、おもには割安な銘柄に投資するタイプ、高成長が期待できる銘柄に投資するタイプがあり、いずれも値上がり益を目的とした投資といえる。

 また、配当利回りが高い銘柄に投資し、配当金を原資に毎月や隔月で分配金を払い出すタイプの投信もある。

 さらに「テーマ型」といって、IT、ヘルスケア、環境など、テーマを絞って該当する銘柄だけに投資するタイプもある。話題が集まっているときに高騰し、その後大きく下がるなど、値動きが大きくなりがちなので、投資のタイミングが重要となる。

■債券といっても安全性の低いタイプも
 債券とは借用書のようなもの。債券を買うと、発行体(国や企業など)から決められた利息を受け取ることができ、償還日(満期)まで持つと額面の金額が戻ってくる(償還される)。

 先進国や優良企業などが発行する格付けの高い債券は、利払いや償還が滞る危険性が低い(安全性が高いため)が、代わりに利率が低く設定されている。逆に新興国などが発行する格付けの低い債券(ハイイールド債券)は、利払いなどの安全性が低い分、利率が高く設定されている。

 債券は債券市場で売買されており、金利が上がると債券の価格が下がり、金利が下がると債券の価格が上がるというように、金利と債券価格は逆に動くことを知っておこう。

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