レンタカー満足度ランキング! 「格安」の利用が急増する理由

※記事は2017年1月26日にダイヤモンド・オンライン(外部リンク)に掲載されたものです。
 冬休みにレンタカーでドライブを楽しんだ人も多いだろう。実際、国内の自動車販売台数は増えていないが、レンタカー需要は年々増えている。「車を保有するよりも、必要に応じてレンタルすればいい」という合理派が増えているようだ。さらに、ここに来て、大手レンタカー会社の料金よりも半額以下の「格安レンタカー」が登場したことで、業界が急成長している。

 レンタカーの選択肢も増える中で、利用者は何を評価しているのか。「オリコン日本顧客満足度ランキング」の調査では今回、初めて従来のレンタカー会社から切り分けて、格安レンタカー会社の調査も実施。利用者の本音を探った。

トヨタレンタカーが最も高い評価を受けた4項目とは…

 今回の調査では、レンタカー会社25社、格安レンタカー会社15社を対象に、過去2年間にプライベートで利用した経験がある、各々の利用者7339名、1661名にアンケートを行い、「予約のしやすさ」「店内の清潔度・雰囲気」「保険・補償」「スタッフの対応」「車種・オプションの豊富さ」「車種の清潔感」などの9項目について100点満点で評価してもらった。

 その結果、レンタカーで第1位は「トヨタレンタカー」で、合計74.87点を獲得。第2位が「タイムズカーレンタル」の74.65点、第3位が「ニッポンレンタカー」の73.45点となった。 

 トヨタレンタカーが他社に比べて最も高い評価を受けたのは、「車種・オプションの豊富さ」(2位と5.82点差)、次いで「車種の清潔感」(同2.75点差)、「店内の清潔度・雰囲気」(同1.09点差)、「スタッフの対応」(同0.33点差)の4項目だった。この他、「保険・補償」でも第3位の評価を受けている。

 トヨタレンタカー(トヨタレンタリースが運営)は業界トップの車両保有台数と全国1200カ所の営業店を持つ。車種も乗用車、ミニバン・ワゴン、RV、バン、トラック、バスに加えて、車椅子仕様の福祉車両まで用意しており、どんなニーズにも対応できるのが強みだ。

 同調査のフリー回答を見ると、車種の豊富さや車の清潔感などの車両の質を支持する利用者の声が多い。また迅速で丁寧な対応といった従業員のサービスの質を評価する利用者の声も多かった。

格安ではニコニコレンタカーが1位

 格安レンタカーで第1位を得たのは「ニコニコレンタカー」で、合計67.61点を獲得。第2位は「100円レンタカー」の66.70点、第3位は「イツモレンタカー」の66.57点だった。

 ニコニコレンタカー(2008年12月に設立したレンタスが運営)は2009年からサービスを開始したが、急速にフランチャイズ加盟店を増やし、現在、全国1400店舗を突破。店舗数ではレンタカー業界最大手のトヨタレンタカーをしのぐ勢いだ。

 レンタカー業界は近年、順調に市場を拡大させている。帝国データバンクによれば、2015年度の総売上高は9892億円(前年度比3.4%増)となった。レンタカー事業者の数も年々増えており、国土交通省の調べによると、2014年度は1万294社と、10年前と比べて約71.7%も増えている。

 この事業者数の増加を後押ししているのが格安レンタカーであり、同時に「低価格」を実現している理由の一つである。

 6時間までの利用料金で比較してみよう。トヨタレンタカーの軽自動車の基本料金が5400円であるのに対して、ニコニコレンタカーの同クラスの基本料金が一般価格で2400〜2500円である。

 格安レンタカーの価格が一般のレンタカーの価格と比べて、半値以下という低価格を実現できた理由の第1が中古車の活用である。大手レンタカーが最新モデルで新車に近い車両であるのに対して、格安レンタカーでは走行距離が10万kmを超える中古車両もあるという点だ。

 第2の理由はフランチャイズ制度を活用した店舗網の拡充である。格安レンタカーではガソリンスタンド、自動車整備工場、中古車販売店などが副業としてフランチャイズ店を営むことが多い。これにより運営会社は初期投資や人件費を抑えることができる。また、加盟店は車に関わるノウハウを活かすこともできるし、レンタカー利用者のガソリン給油につなげることも可能だ。その結果、レンタカー事業者が年々増えてきたわけだ。
 格安レンタカーは低価格な分、注意すべき点もある。なぜなら中古車なので車両に傷などがついている場合もあり、借りる前からあった傷なのか、借り手がつけた傷なのかどうかでトラブルになりやすいからだ。さらに、燃費性能も最新モデルより劣っており、エンジン等のトラブルが起きる可能性も高くなるのはいうまでもない。また、カーナビを利用する場合は500円程度の別料金がかかることも留意しておく必要がある。

 予約や事故処理などの管理業務は運営会社が一括して行っているが、直接の対応は各店舗なので、店舗によってサービスの質が異なる場合も少なくない。空港や駅までの配車に時間がかかったり、人手不足で対応が遅れることもある。

若年層の満足度を向上させるサービスを提供できるかがカギ

 こうしたユーザーの不安の裏返しか、第1位を獲得したニコニコレンタカーが最も評価された項目は、「コストパフォーマンス」(第2位との差が1.14点)、次いで「車両確認の対応」(同0.05点)だった。この他、評価項目第2位が「店内の清潔度・雰囲気」、「車種の清潔感」。「スタッフの対応」「車種・オプションの豊富さ」「保険・補償」も第3位となっている。フリー回答では他社よりも価格が安いことを支持するとともに、店員の対応を評価する声も多かった。

 ニコニコレンタカーでは顧客満足度を上げるために、2011年から利用後のメールによるアンケート調査を実施し、年間で7万通以上の回答を得ているという。利用者の意見、要望に耳を傾けて改善していくことで、店舗や車両などのサービス向上に努めている。

 楽天トラベルが2015年6月に実施したレンタカー利用の調査によれば、20代の予約が前年同期比で53.4%と急増しており、「レンタカー女子会」や「レンタカーデート」などの特典付きプランの予約が全体の76%を占めていた。また、フェラーリやポルシェといった高級レンタカーでデートといった需要も増えている。

 今後、格安レンタカーでも、値段で勝負するのではなく、こうした若年層(20〜30代)のニーズを汲み取り、彼らが求める「体験」を満足させるサービスが必要となるだろう。

(四つ葉経済記者会 ジャーナリスト 吉村克己)
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