2018年04月01日 11時00分

低コストで良パフォーマンスで人気、“小型バイク”の保険とは?

排気量50ccから125ccの「小型バイク」の保険について解説(画像はイメージ) [拡大する]

排気量50ccから125ccの「小型バイク」の保険について解説(画像はイメージ)

 排気量が50〜125ccまでの通称“小型バイク”。原付バイクよりも制限が解除され、速度も出せるようになっているが、保険はどのようになるのだろうか。今回は小型バイクの保険について解説する。

■時速30キロ制限なしで2人乗りも可

 道路運送車両法では、原動機付自転車のうち排気量が50cc以下を「原付第一種」、50cc超から125cc以下を「原付第二種」に分類している。いわゆる“原付バイク”は、原付第一種を指す。原付第二種に該当する小型バイクは原付バイクと異なり、時速30kmまでという速度制限や二段階右折義務などがないうえ、免許取得から1年を経過すれば2人乗りが可能となる。なお、1人乗りであっても高速道路を走ることはできない。

 また、125cc以下の小型バイクは原付免許では運転できず、原付バイクと違い、自動車免許でも運転できない。運転するには、普通二輪小型限定免許、普通二輪小型AT限定免許など二輪車の免許が必要となる。

 小型バイクは行動範囲を広げてくれるが、維持コストは意外と掛からない。たとえば、二輪車は自動車重量税と軽自動車税の対象だが、125cc以下なら原付バイク同様、自動車重量税の課税はない。原動機付自転車の軽自動車税は、50cc以下は年に2000円、50cc超90cc以下も年2000円、90cc超125cc以下は年2400円とさほど変わらない。

■小型バイクも自賠責保険への加入は必須

 小型バイクといえども、自賠責保険には必ず加入しなければならない。補償内容は次の通り。

【自賠責保険の補償内容】
それぞれ被害者1名につき
死亡:3000万円
後遺障害:最高4000万円
傷害:最高120万円

 排気量125cc以下の小型バイクの場合、保険料は50cc以下の原付バイクと同じグループに分類される。保険期間を長く設定すればするほど、保険料が安くなるのも同じだ。

【原動機付自転車(125cc以下)の自賠責保険料】

保険期間1年:7500円
保険期間2年:9950円
保険期間3年:1万2340円
保険期間4年:1万4690円
保険期間5年:1万6990円
(沖縄県、離島以外の地域に適用される保険料)

 なお、自賠責保険はあくまで被害者に対して支払われる保険のこと。運転者が死亡したり、けがを負った場合には自賠責保険からの支払いは発生せず、バイクの車体、相手の車や建物に損害を与えた場合への補償もない。それらに備えるには、任意保険が必要になるので注意が必要だ。

■125cc以下なら「ファミリーバイク特約」という選択肢も

 排気量125cc以下の小型バイクの保険の場合、一般的には等級や年齢などの条件が保険料に大きく影響することが多く、車両保険も加えるとさらに保険料はアップする。車両保険は不要だが、対人賠償、対物賠償、人身傷害補償保険(運転者側の補償)が欲しいという場合、排気量125cc以下の原動機付自転車であれば、自動車保険にファミリーバイク特約を付けるという方法もある。これは自分、もしくは家族が加入している任意の“自動車保険”に付加するものである。特約の付加を検討する場合は、バイク保険の補償内容と保険料を比較して、自分に合ったものに加入することが大切だ。

 原付バイクとほとんど変わらない維持費で、さらに行動範囲を広げてくれる小型バイク。保険加入で万一の事故に備え、安心してツーリングを楽しもう。

(文/西村有樹)
フリーライター。保険や資産運用などマネー系に強く、「All About」で自動車保険ガイド記事のほか、銀行や保険会社、証券会社などの刊行物、国交省、財務省等官公庁の媒体など幅広く執筆。ほかにも雑誌「プレジデント」「ベストカー」などでも多数の記事を担当する。

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