(1)桐谷さんが株初心者に特別指南「1万円ちょっとで株主になれますよ」

 生活費を“株主優待品”でまかなう、驚くべきライフスタイルがテレビ番組で紹介されたことを機に、一躍その名を知られることとなった“桐谷さん”こと、桐谷広人さん。もとは将棋士として2007年まで活躍し、現役時代からその財テク術は注目を集めていたが、今年9月に満を持して、『桐谷さんの株主優待生活』(KADOKAWA 角川書店)を発表。11月には重版が決定するなど、今や金融専門誌からバラエティ番組まで引っ張りだこだ。

(2)桐谷流「優待の心得」はコチラ>>

初心者でも簡単「株取引もインターネットの時代」

  • 画像/『桐谷さんの株主優待生活』(KADOKAWA 角川書店)

    『桐谷さんの株主優待生活』(KADOKAWA 角川書店)。桐谷さんの人となりがわかるインタビューから株の基本知識まで、充実した内容だ。

―― 金融系雑誌は異例といえるスピードで重版決定となった『桐谷さんの株主優待生活』ですが、その反響はいかがですか?

 現役棋士時代に、将棋に関する書籍を出したことはありますが、今回のように自分の写真がふんだんに使われている本は初めてでしたし、重版も初めてです。まさかそんな本を出すような立場になるとは思ってもいなかったので、びっくりしているし、うれしいし、という感じですね。

―― テレビや書籍などで、株主優待を使って生活する桐谷さんの姿を見て、「株をやってみたい!」と興味を持った方も多いと思います。初心者はまず、何をすべきでしょう?

 まずは、口座作りです。昔は、証券会社に足を運んで書類をやりとりし、さらに株主優待をもらうときも、名義の書き換えなどで数週間かかる上、一年ごとに「口座管理料」も必要……と、とにかく面倒な手続きが必要でした。しかし、今は、インターネットで簡単に口座が作れて、基本的に口座管理料も無料。名義の書き換えも自動的にしてくれるので、初心者の人も株取引のハードルが低くなったと思います。

 “誰かの紹介ならキャッシュバック”なんてサービスを行っている証券会社もあるので、口座を開く際は周りに株をやっている人がいないか聞いてみるといいですね。

―― ネット証券が盛んになって、取引も簡単になっていると聞きます。

 口座を作ったあとは、インターネットだけで取引ができますからね。自分が持っている銀行口座から証券会社へ入金するときも、反対に証券会社に預けているお金を引き出すときも、ネット上だけやり取りができる。基本的にお金の出し入れにかかる手数料もタダなので、まずは安い株から始めてみるといいですね。

株は『安いときを狙って買う!』が鉄則 「1万円ちょっとで株主になれますよ」

―― 初心者にオススメの銘柄株を教えてください。

 例えば、女性ファッションブランドの「ハニーズ」は10株から株主になれ、株値は今だと約1万700円です(※2013年11月の取材時現在。2014年4月より100株に変更される)。株主になると、優待として500円券を2枚もらえます。配当金は1年で300円。1万円ちょっとの投資で実質1300円がもらえるため、利回り10%以上とお得なんです。

――1万円ほどで購入ができて、おトクなのはうれしいですね。

 より生活に密着している銘柄だと、スーパーの「ダイエー」も1単位1万数千円で株主になれるんですよ。ダイエーはもちろん、「グルメシティ」など系列店での買い物が優待で5%引きになります。50株以上で割引適用額は上限20万までと設定されていますが、何回か買い物をすれば、株購入額の1万数千円くらいになり元が取れちゃいますよね。

――名前を良く聞く老舗銘柄でも、安く買えるとは驚きです。
 実は、私は以前からダイエーの株を持っているのですが、当時は100万円以上でないと購入できませんでした。そう考えると、現在は大きな含み損という状況になりますが、逆に昔の勢いを取り戻せば、利益が何十倍になる可能性もあるわけです。

 例えば、私が買い物をする様子がTVで放送されたときに紹介した、複合型書店の「ヴィレッジバンガード」。以前は9万円から株主になれましたが、テレビの影響で一時的に20万を超えちゃって(笑)。後日、お店に行ったら「桐谷さんのおかげで株が上がりました!」と書いてある看板が出ていた…なんてこともありましたね(※2013年11月現在は14万円台)。

――“桐谷さん効果”が起きたわけですね。

 このようなケースは稀でしょうが、株の値段はいろいろな要因で上下します。株を買うなら、安いときを狙いましょう。
桐谷さんから株初心者へ「3つのアドバイス」
・株初心者でもインターネットを使って簡単に取引ができます
・予算1万円くらいから株主になってみましょう
・株は価格が安い時を狙って買いましょう
桐谷広人(きりたにひろと)
1949年生まれ。広島県出身。七段元プロ棋士で、2007年に引退。その後は、所有する優待銘柄をやりくりして生活費をまかなうという“異色のライフスタイル”と、明るい人柄がテレビなどで取り上げられ話題に。近著に『桐谷さんの株主優待生活』(KADOKAWA角川書店)。
※今回の特集内で紹介している株価データや企業情報は2013年11月現在のものです。変更される場合もありますので、ご注意ください。
※画像出典:『桐谷さんの株主優待生活』(KADOKAWA 角川書店)
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