2015年03月03日 06時00分

『企業株価変動率ランキング』2月版発表 実質的な下落1位は“スカイマーク”

2月の企業株価変動率ランキング「トップ10」「ワースト10」を発表(オリコンDサイエンス調べ) (C)oricon ME inc. [拡大する]

2月の企業株価変動率ランキング「トップ10」「ワースト10」を発表(オリコンDサイエンス調べ) (C)oricon ME inc.

 オリコンDサイエンスは先ごろ、企業株価の変動率に注目した『月間株価変動率ランキング』の2月度版を発表した。対前月末と比較して、上昇がみられた銘柄、下落した銘柄をそれぞれ『上昇率ランキング』、『下落率ランキング』形式で紹介。2月度の変動率は1月30日と2月27日の終値で比較している。トップ5とワースト5、各銘柄の変動理由として推測できる要因は以下の通り。なお、下落率においてはスカイマークが実質1位だが、月末時点で出来高がなかったのでランキングからは除外し、番外編として紹介する。

<2月株価上昇率ランキング>
※【上場市場/銘柄コード】銘柄(前月比)の順で表記

1位
【JASDAQ スタンダード/4664】RSC(280.5%)

 警備事業を行う企業。政府のテロ対策強化方針を受け、様々なイベントでの需要が期待されて買われた可能性がある。2月13日には2562円の値を付け、上場来高値を更新した。

2位
【JASDAQ スタンダード/2323】fonfun(270.0%)

 法人向けにリモートメールサービスを展開する。急騰の要因として挙げられる材料は特に出ておらず、投機的な取引対象になっているか。

3位
【JASDAQ グロース/2388】ウェッジホールディングス(166.7%)

 創業事業である書籍編集事業のほか、アジアでファイナンス事業を展開。2015年9月期第1四半期の決算で黒字だったことと、ファイナンス事業が増収増益だったことが好感されたか。

4位
【JASDAQ スタンダード/3035】ケイティケイ(115.6%)

 トナーカートリッジの再生販売を中心に、セキュリティソフトなども販売する。ほかのセキュリティ関連銘柄が好調な影響を受け、情報セキュリティ関連の出遅れ銘柄として注目されたとみられる。

5位
【JASDAQ スタンダード/3633】GMOペパボ(112.6%)
 
 ハンドメイドマーケット、手作り作品の通販・販売サイト「minne(ミンネ)」を運営。TVCMを打つなど積極的に投資を行い、アプリダウンロード数が100万を突破した。今後の成長への期待感が膨らんでいると思われる。


<2月株価下落率ランキング>

1位
【東証2部/6356】日本ギア工業(-39.8%)

 原発中心の事業を行っており、原発再稼働の動きにより11月に急騰していた。その反動で、1月にも-33%下落をしていたが、2月に入って下落の勢いが加速した。2月18日には代表取締役社長含む3名が辞任するリリースを発表。

2位
【JASDAQ スタンダード/4777】ガーラ(-37.8%)

 欧米向けPCオンラインゲーム事業が中心。昨年12月に英語圏でゲームアプリ『Flyff All Stars(フリフオールスターズ)』などの配信で急騰したが、現状のセールスランキングで目立たず、期待感喪失につながっているか。2月24日に同アプリをフランスで配信したことを発表すると、翌日ストップ高となり株価が少し戻った。

3位
【マザーズ/3624】アクセルマーク(-36.1%)

 インターネットやモバイル広告事業を手掛ける「セプテーニ」の子会社。ゲームアプリ『大乱闘!! ドラゴンパレード』の開発を手掛けるが、リリース後の売上ランキングが低調、利益寄与の程度が見えないことで売られているのではと考えられる。

4位
【東証2部/8894】原弘産(-28.6%)

 1月26日付のIR公開で、“ジェイコム男”ことBNF氏が第5位の大株主になっていることが判明。1月終わり頃から2月初め頃までの出来高が約100倍に増え、活発に取引された。その影響で1月末時点では大きな値上がりを見せたが、現在はIR公開以前の水準に戻りつつある。

5位
【東証1部/3302】帝国繊維(-27.7%)

 2月13日昼に決算を発表し、2015年12月期が前期比34.7%減の55億円に落ち込む見通しとなったことがネガティブな影響を与え、同日の後場に入り急落した。昨年は医療現場におけるマスクや防護服などを手がけており、エボラ関連銘柄としても注目されていた。


<番外編>

【東証1部/9204】スカイマーク

 前月の下落率1位になったスカイマーク。上場廃止となったため、2月版のランキングからは除外したが、最終株価は14円で、前月末比マイナス91.08%となり実質的には下落率1位ともいえる。

 “国内航空第三極”として大手2社に対抗し、航空運賃の引き下げを推進。最近では客室乗務員の制服にミニスカートを採用するなどして注目されていた。2014年7月にエアバス社の解約違約金問題が大きな要因となり、2015年1月28日に民事再生法適用を申請。同日付で整理銘柄となり、2月27日に取引最終日を迎えた。

 経営再建のための措置として100%減資を行い、既存の株式価値が完全消滅。すでに独立系投資ファンド・インテグラルの支援を受けているほか、再生に向けて支援者を選定していく。

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