2016年04月16日 10時00分

誰でもわかる【投資信託】(15) ワンコインなどメリット多数!

【図表】主なネット証券の投資信託の取扱い例 [拡大する]

【図表】主なネット証券の投資信託の取扱い例

 投資信託は多くの金融機関で積立購入ができるもの。少額から始められるので、無理なく資産形成できるなど、さまざまなメリットがあるので、詳しく紹介していこう。

■ワンコインで買える
 投資信託の積立購入とは、毎月一定額で、投資信託を継続的に購入していくもの。多くの金融機関では月額1万円程度から購入でき、ネット証券などではもっと少額から始められる例もある。

 たとえば、SBI証券やカブドットコム証券では月500円から、マネックス証券、楽天証券では月1000円から可能だ。

 投資はまとまったお金がないとできないと思っている人も多いが、そうでなくても、毎月の収入の中から、無理のない範囲で投資することができる。

 また、証券会社や銀行を介さずに運用会社が、直接投信を販売している「直販投信」も積立購入でき、セゾン投信では5000円から、コモンズ投信では3000円からとなっている。

■積立購入で期待できる時間分散効果
 積立購入では、定額購入という方式がとられる。これは、毎回一定の金額で、買えるだけの量を買うというもので、「ドル・コスト平均法」という。

 毎月1万円で積立購入する場合、基準価額が1万円のときには1口、8000円のときには1.25口、5000円のときには2口など、高いときには少なく、安い時には多く、買うことになる。そうすることで、高値のときにまとめて買ってしまう失敗を回避できるほか、長期間続けると、平均買付単価を抑える「時間分散効果」が期待できる。
 
 投資では、安く買って高く売ることで、利益が生じるため、平均買付単価が抑えられれば、リターンを得る可能性が高くなったり、利益が大きくなったりするわけだ。

■積立購入なら心理に惑わされない
 もうひとつ、大きいのが心理的効果である。前述のとおり、投資では安く買うことが大切だが、価格が下がってくると、「もっと下がるのではないか」と怖くなり、買いにくい。そのうちにだんだん価格が上昇すると、今度は「高くなりすぎたから買えない」ということになる。

 対して積立購入では、一度手続をすれば、ストップをかけない限り、買い続けられる。値下がり局面でも自動的に買えるので、結果的には安く買えたという結果を得やすい。

 時々、値段が下がってきているから積立購入を休止した方がいいかと悩む人がいるが、下がっている時こそ、積立購入の成果を得やすいことを覚えておこう。

■値動きの大きいものこそ積立購入で
 どんな投信を積み立てるかについては、少額で積立購入できるネット証券で低コストのインデックス投信を並行して積み立てるのもいいし、バランス型投信を積み立てるのもいい。基本に忠実に、分散投資で資産を形成する考え方である。

 もうひとつ、時間分散効果をいかすなら、新興国株投信など、値動きの大きい投信を積み立てるのもいいだろう。値動きが大きいものは、1回にまとめて投資すると高値買いのリスクも高くなるが、積立購入ならその危険を回避できる。

 長期間続けることが重要なので、アジア・ASEANなど、複数の国に投資するタイプ、または新興国株指数に連動するタイプなどを候補にするとよさそうだ。

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