2018年04月24日 08時40分

ネット証券初心者に「投資信託」が向いている理由とは

証券初心者に「投資信託」が向いている理由とは。内容や選び方などを解説(画像はイメージ) [拡大する]

証券初心者に「投資信託」が向いている理由とは。内容や選び方などを解説(画像はイメージ)

 証券口座を作っていざ投資を始めようと思ったとき、はじめにどの金融商品から手を出すべきか分からない人もいるだろう。投資向け金融商品の「投資信託」は、運用をお任せできる点で初心者に向いている商品のひとつといえる。今回は「投資信託」について、商品の内容や選び方、注意したいポイントなどをお伝えしよう。

■投資信託は“運用を任せられる”金融商品

 投資信託を一般的な株式投資と比較すると、A社の株を100万円で買った場合、A社が業績不振となれば、持ち続けるか、手放して他の会社の株式を買うか、自分で判断しなくてはならない。一方、投資信託はひとつの商品の中にA社、B社、C社といくつもの会社の株が組み合わされているイメージ(実際には株だけでなく、債権や不動産を組み合わせた投資信託もある)。その中でA社が業績不振であれば、A社の割合を減らして、B社やC社の割合を大きくしたり、A社は売却して、D社に入れ替えるといった運用を自動的に行ってくれる。この“運用を任せられる”という点から、投資信託は初心者向けの商品といわれている。

■投資信託を選ぶポイントは「目的」と「手数料」

 投資信託を選ぶときは、どんな「目的」で運用するかをポイントに決めよう。たとえば、銀行預金のように安定した運用で利益を求めるなら、債権などを中心に構成される低めのリスクとなる商品を、リスクを背負っても大きなリターンを得たいなら、外国株式で構成されるような投資信託を選ぼう。

 また、手数料も重要なポイントだ。投資信託では「購入時の手数料」、「運用管理費用」、「信託財産留保額」などの手数料が発生する。これらは大抵の場合1%以下であり、微々たるものと考えがちだが、運用の結果に関わらず発生するコストのため、手数料分でマイナスとなる可能性もある。さらに、売却(解約)時にも手数料は発生するため、シビアに考えて運用していこう。

■売却のタイミングなどは自分で決める必要がある

 運用は任せられるが、購入した投資信託そのものを持ち続けるか、売却するかは自分で決める必要がある。運用成績は常に公表されているので、証券会社のホームページなどから確認し、思ったようなリターンが得られなければ「投資信託を解約する」、「様子見する」、「利益が出ているなら利益確定(売却)する」といった選択を取っていこう。

 また、投資信託は手持ちの投資資金を一度に全て使って購入する方法と、毎月の積立型で購入する方法がある。リスクを分散するという視点では長期間、一定額でこつこつ買っていった方が、結果的に良かったということが多いようだ。積立型の投資をしているなら月々1万円の投資額を2万円にする、または5000円にするといった見直しも必要だ。

 なお、運用によって利益や損失が出た場合は、基本的に税務署への申告が必要になる。口座開設時に証券会社から自動的に申告してもらえるよう選ぶこともできるが、そうでなかった場合は必要に応じて申告を行おう。

(文/西村有樹)
フリーライター。保険や資産運用などマネー系に強く、「All About」で自動車保険ガイド記事のほか、銀行や保険会社、証券会社などの刊行物、国交省、財務省等官公庁の媒体など幅広く執筆。ほかにも雑誌「プレジデント」「ベストカー」などでも多数の記事を担当する。

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