NISA(ニーサ)で運用する商品選びの基本をおさえよう
1)株式投資信託
株式に投資可能な投資信託のこと。株式以外に公社債(国や地方公共団体、民間企業発行の債券総称)を組み入れることができ、債券のみで運用されている場合でもこれに分類されることが多い。国内外の株式、債券など運用対象が幅広く、商品スタイルも多彩。
2)ETF(イー・ティー・エフ/上場投資信託)
証券取引所に上場されている投資信託のこと。通常の投資信託と異なり、株式と同じように取り引きされるのが特徴。日経平均株価やTOPIXなどの指数と連動することを目標に商品が作られている。
3)J-REIT(ジェイ・リート/不動産投資信託)
不動産を中心に運用する投資信託のこと。投資家から資金を集めて不動産を購入し、賃貸収入や売却益を分配する。購入する不動産はオフィスビルや商業施設、ホテル、住居など幅広い。
4)外国株式
マイクロソフトやアップルなど世界的に有名な大企業をはじめ、海外の企業が発行する株式のこと。外国株式はアメリカや中国、韓国、欧州、東南アジアなどさまざまあるが、証券会社によって日本で取り引きできる株式が異なる。
5)個人向け国債
日本国が発行している、個人だけが購入、保有できる債券のこと。国が元本と利子の支払いを保証し、満期時には元本を受け取ることができるため、安全性が高い商品と言われている。一般国債の購入額が5万円からに対して、個人向け国債は1万円から購入できる。
6)社債
企業が事業資金を集めるために発行する債券のこと。株式と異なり、価格が大きく変動する心配がなく、企業が倒産しない限り定期的に利息の支払いがあり、償還期日には額面金額が受け取れる。
7)外国債券
発行者、発行市場、通貨のいずれかが外国の債券のこと。外国企業が日本で円建て発行する債券や、日本円で購入して、米ドルで戻ってくるような債券など種類が多い。基本的な仕組みは国債と同様だが、格付けや金利変動、為替相場の影響を受ける点が特徴。
8)MRF(マネー・リザーブ・ファンド)
主に公社債で運用される投資信託のこと。利回り変動はあるが、諸手数料がかからず、1円以上1円単位でいつでも購入、出し入れができる点は普通預金と性質が似ている。証券会社の口座に入金しておくと、自動的に別の商品の買い付けに運用される。
9)MMF(マネー・マネージメント・ファンド)
格付けの高い公社債など、安全性を重視した債券で運用される投資信託のこと。基本的な運用方法などはMRFと同じ仕組みだが、手数料無料でお金の出し入れをしたい場合は30日以上の運用が必要。また買い付けは自分で行う必要がある。
10)公社債投資信託
株式を一切組み入れず、国債など安全性の高い公社債を中心に運用する投資信託のこと。一般的に中長期の運用に向いていて、安定した収益確保を目指している。
11)預貯金
預金と貯金の総称で、どちらも金融機関に預けているお金のこと。金融機関によって呼び方が変わり、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫は「預金」、ゆうちょ銀行、農協、漁協は「貯金」と呼ばれる。
12)外貨預金
日本円ではなく、米ドルやユーロなど外国の通貨で預金をすること。円よりも金利が高い傾向にあり、もらえる利息が多くなる場合もある。ただし、為替レートによって預けた外貨預金の価値が変わるので、こまめなチェックが必要。
13)ネット定期
ネット銀行や普通銀行のネット支店が取り扱っている、インターネットを通じて預ける定期預金のこと。普通の定期預金と比べ、手数料が安く、金利が高めに設定されている。預金通帳や証書は発行されない。
これには、J-REIT(不動産投資信託)やETF(上場投資信託)、外国株式も含まれている。反対に預貯金や個人向け国債、社債、外国債券などは対象外だ。MRF(マネー・リザーブ・ファンド)、MMF(マネー・マネージメント・ファンド)などの「公社債投資信託」も対象外となっている。
<図1>NISA口座で買える対象商品と対象外商品
※今回の特集内で紹介している情報やデータは2013年11月現在のものです。変更される場合もありますので、ご注意ください。