FXの基礎! スワップポイントを理解しよう

 異なる2国間の通貨を売買するのがFX。通貨が異なれば金利も異なり、金利の差が生じる。この金利差を「スワップポイント」といい、FXではこれによる利益を得ることが可能だ。
 円と米ドル、円とユーロなどといった、異なる2国間の通貨を取引することで為替差益を得ようとするのがFXだが、それ以外に、「スワップポイント」により利益を得ることができる。

 通貨が異なると、その金利も異なる。通貨の金利は、その通貨を発行している国の金融政策や経済状況、その国の信用などによって決まるため、金利の高い通貨もあれば、低い通貨もある。

 この2種類の通貨の金利差を「スワップポイント」といい、金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買うと、その金利差に相当するスワップポイントが受け取れる仕組みだ(金利の高い通貨を売り、金利の低い通貨を買う場合はスワップポイントを支払う)。

 たとえば、金利が0.1%の日本円を売って、金利が3.5%のニュージーランド(NZ)ドルを買うと、3.5%−0.1%=3.4%の金利差が発生する。1NZドル=90円で1万NZドルを買って1年間保有したとすると、スワップポイントは90万円×3.4%=30,600円で、1日あたり約83円のスワップポイントが受け取れる。

 日本は超低金利で、銀行の定期預金ではいくらも利息が受け取れない。それに比べれば、かなりの高スワップポイントだといえる。とはいえ、政策金利等によってスワップポイントは日々変化しているので注意が必要だ。

≪レバレッジを掛けた場合は?≫

FXの特徴の一つに「レバレッジ」があるが、これをかけた場合はどうなるだろうか。

 先ほどの例だと、1NZドル=90円で1万通貨を購入するには90万円が必要だが、仮にレバレッジを10倍に設定したとすると、90万円の10分の1、つまり9万円で購入が可能となる。その場合でも、スワップポイントは変わらない。つまり9万円の資金で、30.600円のスワップポイントが受け取れるわけだ。

 もちろん、レバレッジを高くかければそれだけリスクも高くなるし、そもそも、為替変動によりレートが円高に推移すれば、スワップポイントでも損益を吸収しきれないこともある。

 スワップポイントが高いおもな通貨ペアとしては、「円/豪ドル」と「円/NZドル」などがある。
 実際にFX会社を通じて取引する際には、金利差をそのまま受け取れるわけではない。スワップポイントは、政策金利を元に各社がそれぞれで決めており、会社ごとに異なる。これは実質的な手数料ともいえ、スワップポイントを狙った取引をするなら、少しでもスワップポイントが高い会社を選んだほうが有利、ということになるだろう。

 基本的にスワップポイントは原則として毎日更新され、必ずしも毎日同じ金額になるとはかぎらない。

 次の表は、おもなFX会社について、代表的な通貨ペアのスワップポイントを比較したものだ。

おもなFX会社のスワップポイント比較

 このように、同じ通貨ペアでも、会社によってかなり差があることがおわかりいただけるだろう。

 ただし、スワップポイントが高くても、その分スプレッド(売値と買値の差)が広い(高い)ということもあるなど、スワップポイントだけでFX会社を判断できるわけではない。さまざまな角度から総合的に検討して、ぜひ自分の取引スタイルに合ったFX会社を選んでほしい。

制作協力/株式会社マイト(外部リンク)

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