2012年05月12日 07時00分

始めるタイミングはいつ? 「緑のカーテン」を成功させるコツ<その1>

今年も注目を集める緑のカーテン、「ガーデンセンター横浜」店頭にもカーテン作りに適した苗を集めたコーナーが用意されている (C)ORICON DD inc. [拡大する]

今年も注目を集める緑のカーテン、「ガーデンセンター横浜」店頭にもカーテン作りに適した苗を集めたコーナーが用意されている (C)ORICON DD inc.

  “節電の夏”が予想される今年も、つる性植物で窓から入る日差しを和らげる「緑のカーテン」に注目が集まっている。見た目にも鮮やかなうえに遮光・冷却効果があるため節電につながり、育てる植物が野菜ならおいしく食べることもできる。そんな“一石三鳥”なカーテン作りに挑戦してみたい!と思っている人も多いはず。そこで、種苗メーカーに初心者でも上手に育てるためのコツを聞いた。

◆種から育てるなら今がチャンス! 苗の植え付けは気温と相談を

 話をしてくださったのは、サカタのタネの淡野一郎さん。以前は新品種の開発なども行っていた野菜や花のスペシャリストだ。まず初心者が気になるのは「いつ種をまいたり苗を植え付ければいいのか」ということ。早すぎては最も暑い時期に葉が枯れてしまいそうだし、遅すぎると盛夏に成長が間に合わなくなる気がするが…。

 「育てる植物にもよりますが、5月はまだまだ寒くなる日もあるので、種をまくなら保温箱を使い、苗を植えたらホットキャップで保温すると安心です。いずれにしても今からでも十分間に合います」(淡野さん・以下同)。

 ただし苗を早く植えすぎると9月の残暑時にカーテンの恩恵にあずかれない可能性があるので、苗の場合は5月中旬〜6月上旬にプランターなどに植えると良いそう。昨年「緑のカーテン」で人気だったゴーヤは原産地が東インドから熱帯アジアの暑い地域であることもあり、苗の植え付け時期は霜の心配がなくなってから行うとベター。種の場合は種まきから苗の植え付けまで約3週間かかるので、逆算して行おう。

◆翌年以降も見越して購入 栽培のための資材を揃える際の注意点は?

 用意する資材はプランターで栽培する場合、30〜50リットルのプランター、培養土、肥料、園芸用ネット&支柱、苗や種で、総費用は5500〜8000円程度。また、資材類を買う前に“何を植えるのか”を決めておくことは重要だ。

 「キュウリやゴーヤなど“ヒゲつる”を巻き付けながら成長するものはどんなネットでもいいんですが、アサガオなどは自ら巻き付いて伸びていく性質があるで、縦目のネットやひもを活用したほうがいいです」。

 また、翌年以降も「緑のカーテン」を実践できるよう、できればプランターは2つ用意したい。同じ土に同じ科や品種の植物を植えると生育が悪くなる“連作障害”が起こってしまうためだ。

 「今年の春はAのコンテナにゴーヤを、Bのコンテナにヒルガオ科のアサガオを植え、秋にはAにキク科のレタス、Bにヒユ科のホウレンソウを植える。そして来年の春はAにアサガオを、Bにゴーヤを植える。このような順番で連作障害を防ぐことができるんです」。ちなみに、ゴーヤとキュウリは共にウリ科なのでご注意を。

 せっかく買ったコンテナや培養土を1度しか使わないのはもったいない。夏は緑のカーテン、秋はベランダ菜園として上手に活用すると土も元気になるほか楽しいグリーンライフが送れそうだ。

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