自動車保険の値上げが続く理由と対処法
ここでは、自動車保険が値上げを続ける背景と理由を解説しています。あわせて、値上げに上手に対処する方法も紹介します。これらを理解すれば、自動車保険を賢く活用できるようになるでしょう。
ただし、すべての人の自動車保険が値上がりしているわけではありません。契約条件などによっては据え置き、あるいは値下がりしている人もいます。とくに、2015年10月以降は、契約者間の差が大きくなっています。無条件で一律に自動車保険が値上がりしているわけではない点に注意が必要です。どのような人が値上がりし、どのような人が値下がりしているのでしょうか。自動車保険で起きている変化をさらに詳しく見ていきましょう。
自動車保険の値上げは、無事故を続けている人も無関係ではありません。参考純率が「純保険料率」部分の基礎になっているからです。「純保険料」とは、保険料のうち保険金の財源になる部分のことです。「保険金の支払いに関係する部分」の値上げなので、無事故でも無関係ではいられません。保険とは、万が一のリスクに契約者みんなで備える共助の仕組みで成り立っているからです。
では、実際にどのような値上げが行われているのでしょうか。今回の改定では、運転者の年齢に応じた値上げが行われています。特に、値上がり幅が大きいのが事故を起こす確率が高い「29歳以下」と「70歳以上」です。各年代において必ず保険料が値上がりするわけではなく、運転者の年齢、加入する自動車保険などによっては、対人賠償保険・対物賠償保険に車両保険を追加することなどで、保険料が値下がりするケースもあるようです。
保険料を抑えたいは、カーディーラーなどの代理店経由で契約する「代理店型」自動車保険ではなく、ネットなどで保険会社と直接契約する「通販型」自動車保険を選ぶと良いでしょう。保険金の財源とは関係ない、保険会社が営業するための費用(人件費や代理店に支払う手数料など)である付加保険料が安いので、代理店型自動車保険より保険料が安くなることが多いです。
あるいは、自動車保険の契約内容を見直すこともおすすめです。先ほど紹介した通り、参考純率の改定などにより年齢が保険料に反映されやすくなっています。運転者年齢条件(ドライバーの年齢を制限)を正しく設定すると、保険料が安くなるケースがあります。同様に、運転者限定特約(ドライバーを制限)も正しく設定することが重要です。
運転者限定特約については、こちらに詳しくまとめています
ドライバーの誰かが誕生日を迎えた、運転していた子どもが独立した、高齢のドライバーが運転しなくなった時などが見直しのタイミングです。それ以外では、車両保険も見直すべきところです。高額な車でも減価償却されていくため、年数が経って古くなると価値が減ります。価値が減ると事故が起きた際に受けられる保険金も減ります。車両保険は車の価値を考慮して付帯する必要があります。
車両保険については、こちらに詳しくまとめています
ドライバーの条件に変更があるなど特別な理由がない人は、次回更新のタイミングで自動車保険を見直してみてはいかがでしょうか。