2012年04月17日 17時51分
ホンダ、レアアースの再利用プロセス確立〜世界に先駆け4月下旬より実用化
レアアース抽出を行うリサイクルプラントの流れ
ホンダは17日、使用済み部品からレアアース(稀土類)の抽出を行うリサイクルプラントの開発を日本重化学工業社と共同で行い、量産工程で抽出できるプロセスを世界で初めて確立したと発表した。同社は、このプロセスを活用し、国内外から回収した使用済みのニッケル水素バッテリーに含まれるレアアースの抽出を4月下旬より開始する。
これまで、使用済みのニッケル水素バッテリーは熱処理を行い、ニッケル含有スクラップをステンレス原料としてリサイクルを行なっていたが、今回、日本重化学工業のプラントで抽出技術の安定化に成功したことにより、鉱山から採掘・精製したものと同等純度のレアアースを量産工程で抽出することが可能となった。
リサイクルプラントでは、使用済みニッケル水素バッテリーに含まれるレアアースを80%以上抽出できるほか、レアアースを含む他の使用済み部品からも抽出が可能。同社は抽出したレアアースをニッケル水素バッテリーや自社製品に幅広く再利用するほか、レアアース再利用の拡大にも尽力する。