2015年04月09日 09時40分
新入社員の歓迎会後に飲酒運転… 実刑判決を受けた事例紹介
飲酒運転は犯罪…しかし、誘惑に負け、取り返しのつかない事故を招いたケースも存在する
お花見や新入社員の歓迎会など、飲酒の機会が多い4月。さまざまな誘惑も増えるが、飲酒運転は決して許されないことの一つだ。今回は、実際に誘惑に負け、取り返しのつかない悲惨な事故を招いたケースを紹介する。
事故が起きたのは、2003年4月12日未明。新潟県内の道路で、A(当時22歳)の運転する乗用車が、信号待ちで停止中だったB(当時52歳)が運転するトラックに追突。Bは頚椎骨折でまもなく死亡した。
事故の原因は「Aの飲酒運転」。発生日の前日の夕方から行われた職場の新入社員歓迎会で3次会まで参加し、さらにスナックにも足を運んだ。約6時間以上にわたり飲酒し続けたAは、一人では歩けないほど酔っていた。
一度は帰宅したAだったが、正常な運転ができない状態で、先ほどいたスナックに向けて再び車を走らせ、加速しながら居眠り状態となり、時速約95〜115キロという猛スピードでBの車に突っ込んだ。
裁判で、Aは「危険運転致死罪」に問われた。判決では、「無謀で危険極まりない運転という悪質な“犯行”の結果、まったく落ち度なく突然命を絶たれたBの無念さと、一家の大黒柱を奪われた遺族の悲しみは察するに余りあり、Aの刑事責任は重大である」と厳しく批判された。
ただし、(1)Aが事実を素直に認めて反省し、断酒を誓っている (2)誠意をもって謝罪している (3)職場を懲戒解雇されるなど厳しい社会的制裁を受けている (4)任意保険から5400万円あまりの損害賠償金が支払われて示談が成立していることなどが斟酌され、最終的には懲役4年と言い渡された(2003年9月9日新潟地方裁判所判決)。
飲酒運転は犯罪であり、許されることではないが、万が一事故が起きても被害者保護の観点から任意保険は適用される。仮に十分な補償を受けられる保険に加入していなければ、加害者やその家族は高額な賠償金を負担することになるだろう。対人賠償の補償額はしっかり確認しておくことが大切だ。
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