自転車が「横断禁止」進入で車と衝突 ドライバーに責任ある?

もし自転車の違反が原因で事故が起きたら……ドライバーに責任は発生する? [拡大する]

もし自転車の違反が原因で事故が起きたら……ドライバーに責任は発生する?

 6月に改正道路交通法が施行され、自転車に関する規定が整備された。背景にあるのは、近年後を絶たない走行中の事故だ。もし、自転車の違反が原因で事故が起きた場合、ドライバーにどのくらい賠償責任が発生するのか? 今回は、横断が禁止されている道路に進入した自転車と車との衝突事故事例を紹介する。

<事故内容>
 2007年6月20日午前、京都府京都市内の片側2車線の府道を直進していた乗用車と、横断しようとした自転車が衝突。自転車の運転者(当時21歳)が急性硬膜下血腫などの傷害を負い、約3週間後に死亡した。

<判決>
 運転者の遺族は、乗用車のドライバーを相手に、約1億7300万円を求める訴えを起こした。遺族は(1)自転車運転者は道路を横断していたのではなく、待機して停止していたところに乗用車が衝突したのではないか、(2)見通しのよい道路での前方不注視は不自然。ドライバーは携帯電話を操作していたか、制限速度を40キロ以上オーバーしていたのではないか、などと主張した。

 だが、判決では「運転者は道路を横断しようとしていた」と結論づけられ、「安全確認を怠って横断禁止場所を通行した」という過失があるとされた。一方、ドライバーにも「自転車運転者の動静を十分に注視せずに走行して衝突した過失がある」とし、それぞれ5割の過失を認定。ドライバーに対しては、約4170万円の支払いが命じられた(2009年10月28日神戸地裁判決)。

 死亡した運転者はサイクリング部に所属していたため、徹底した交通安全教育を受けていた。事故時、なぜ道路を横断しようとしたのかについては、明らかになっていない。小回りのきく自転車は、突然視界に入ってくるケースも多いため、ドライバーはあらゆる可能性を想定して運転することが大切だ。

監修/新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏

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