2016年01月16日 09時50分
意外と知らない【自動車保険】 保険料に差が出る“ポイント”は?
様々な項目で決まる“保険料”。差額が出るポイントはどこにある?
自動車保険は、年齢や使用目的、保険の種類など、様々な項目が複雑に入り組んで総合的に判断され、保険料が決定する。意外と見落としがちだが、実は「車種」や「型式」に影響されるところも大きい。
車のタイプによる保険料の差で、最もイメージしやすいのは車両の価格だ。車価が50万円の車と500万円の車では、後者の車両保険金額が大きくなり、保険料は当然高くなる。
だが、自動車保険は、車両保険だけではなく、対人賠償、対物賠償、人身傷害補償と、いくつかの保険が組み合わされている。それらについては、単純に車価が高ければ保険料も高くなるということではない。
もっといえば、車種、排気量、価格帯が同じでも、保険料に差が生まれることもある。一見同じようにみえる車であっても、実は型式がそれぞれ異なっているためだ。例えば、トヨタの「プリウス」の型式にはDAA-ZVW30、DAA-NHW20、ZA-NHW11、HK-NHW10がある。
型式は、通常は車の仕様やグレードの差を判断する際に目にするものだが、自動車保険では保険料の計算に用いられているのだ。
■なぜ型式を保険料の計算に用いるのか?
車は、型式ごとに過去の事故データが分析されている。保険料の算出に用いられているのは、その事故率や事故時の損害率などだ。
事故が多い車は当然保険料が高くなるが、“事故の中身”も重要。「対人事故が多い」「対物事故が多い」「事故は少ないが一度ぶつかると大きな損害になる」など、様々なケースが考えられるため、データから見る事故率や損害率を鑑みて保険料の“価格”を決めているというわけだ。
■決めるのは誰?
上述の分析をまとめたものは「車両料率クラス」と呼ばれ、型式ごとに「対人」「対物」「傷害」「車両」の4つに分類されている。
この4分類は、それぞれに1〜9までのクラスが割り振られており、数字が大きくなるほど各保険料が高くなる。クラス分けは損害保険料率算出機構が行っており、各保険会社はこれを基準に保険料を算出しているのだ。
車の購入時、同一車種の型式違いなどで迷っていたら、実際に型式で保険料を計算すると良い。意外に大きな差額となることもあるので、車選びのポイントとして活用できるだろう。
(文/西村有樹)
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