2016年01月29日 07時10分

チューリッヒ保険が自動車保険にテレマティクス技術活用、衝撃検知し自動で緊急通知

チューリッヒ保険が、運転走行情報記録システム「Z-Assist」の提供を開始(写真はイメージ) [拡大する]

チューリッヒ保険が、運転走行情報記録システム「Z-Assist」の提供を開始(写真はイメージ)

 チューリッヒ保険は、1月1日以降が保険始期日となる「スーパー自動車保険」の契約に関して、初めて自動車保険を契約する顧客を対象(注)に、運転走行情報記録システム「Z-Assist(ゼットアシスト)」の提供を開始した。テレマティクス技術を用いた同システムは、速度などの走行情報と急ブレーキなどの運転特性を記録する他、事故などで強い衝撃を検知すると事故受付センターに自動通知する機能を備えている。同社によると、個人向け自動車保険で事故対応まで志向した車載器を貸与するのは保険業界初。最先端技術の活用により、顧客の事故の際の不安軽減と安全運転支援に寄与したい考えだ。

 「Z-Assist」は、テレマティクス技術を活用して専用に開発されたシステム。ドライブカメラに3G、GPS、加速度センサー、Wi-Fiなど各種センサーを内蔵した「Z-Assist緊急通知機能付ドライブレコーダー」(以下、レコーダー)を車に搭載し、速度などの走行情報と急ブレーキなどの運転特性を記録する。専用のスマートフォンアプリと連携させ、動画の閲覧やデータの更新ができる。利用する顧客は、同社からレコーダーの貸与を受け、車に搭載する。

【自動通知で迅速な対応可能に】

 レコーダーは、事故などで強い衝撃(事故発生の可能性)を検知すると、同社の事故受付センターに自動通知し、その衝撃値と位置情報を伝える機能を備えている。これにより、顧客からの事故連絡を受けてから事故対応が始まるのではなく、事故直後に同社の側から顧客に連絡し、より迅速にロードサービスなどの事故対応を進めることが可能となる。また、レコーダーは緊急通知と同時に事故時のビデオ映像と衝撃の強さ・軌跡などのデータを記録するので、同データを活用することで、顧客の事故状況説明の負担の軽減を図るとともに、よりスムーズに適切な損害調査を行うことができる。

 また、レコーダーは緊急通知ボタンを装備しており、故障・トラブルなどの万が一の際には、ボタンを押すだけで同社に通知され、同社から顧客へ連絡することができる。同社では、これら機能により顧客が最も不安に感じる事故発生時をサポートできるとしている。

【各種機能で安全運転支援】

 レコーダーは、急ブレーキなど事故につながりやすい急制動運転を感知すると、音声による注意喚起を行う機能を備えている。これにより、顧客が自分の運転状況をリアルタイムで把握し、急ブレーキ、急加速、急ハンドルのない、より安全な運転を心掛けるよう促す。さらに、走行終了後にデータをスマートフォンアプリへ連携すれば、急制動を検知した箇所の前後30秒のビデオを再生し、自らの運転特性や、急制動発生ポイントを振り返ることができる。

 同社では今後、「Z-Assist」を通じて利用顧客から走行情報などのデータの提供を受けることにより、顧客により適した次世代型新商品開発や、新たな保険料算出に向けた技術革新を図っていくとしている。

(注)スーパー自動車保険に加入した2016年1月1日以降が保険始期日の6等級新規契約で、インターネットで契約手続きを行った顧客が対象。併せて、被保険自動車にシガーソケット(電源ソケット)が装備されていること、アンドロイド4・2以上またはアイフォーン4s以降のスマートフォンを利用していること、契約期間中に同社への走行情報の提供に同意することが条件となる。

(保険毎日新聞)

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