2016年12月28日 09時50分

自動車保険料が上がる2つのタイミングって? 仕組みを改めておさらい

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自動車保険料が上がる仕組みとは? 保険に詳しいFPが解説する

 自動車を運転する上で必要となる自動車保険。車を保有するドライバーにとって、保険料は自動車税とともに大きなランニングコストになる。現状よりも上がるとしたら、どのようなタイミングが考えられるのかおさらいしておこう。

■事故を起こして保険を使ったとき

 自家用車の自動車保険は「ノンフリート等級制度」に基づき事故歴に応じて保険料が決まる仕組みになっている。等級は1〜20に区分されていて、最初は6等級から始まり、保険を使用する事故がなければ次年度に1等級上がる。無事故で等級が上がるほど保険料の割引率は高くなり、支払額は安くなる。

 一方、事故を起こして保険金が支払われた場合は、次年度に3等級下がって割引率が低くなる。交通事故ではなく、盗難や台風、洪水、高潮などによって主に車両保険の保険金を受け取った場合は1等級下がり、こちらもその分、次年度の割引率が低くなる。

 ちなみに、同じ等級でも「事故有の契約者」と「無事故の契約者」では割引率が異なる。例えば、12等級のドライバーが事故を起こし、次年度に9等級となった場合は、22%になる。同じ9等級で無事故のドライバーは43%なので、21%もの開きがあるのだ。この事故有の割引率は3年間(1等級ダウン事故なら1年間)続く。

■車両料率クラスが上がったとき

 実は、自動車は型式ごとに保険料率が設定されている。これは「車両料率クラス」といい、事故率の高低によって9段階に区分、事故率が高い型式ほど保険料も高くなる仕組みだ。「盗難が多い」「修理費が高額になりがち」といった型式も保険料は高くなる傾向がある。毎年見直されるので、自分が1年間無事故であっても、型式ごとの実績が変われば保険料が高くなることもある。

 車を持っている限り、自動車保険料は不可欠な支出となる。その仕組みは、必ずおさえておきたいところだ。

<記事/江原さとみ>
ファイナンシャル・プランナー、FPオフィスなでしこ代表(http://www.fp-nadesiko.com/)。システムエンジニアとして働きながらFP資格を取得。その後の証券会社や生・損保代理店での勤務経験を活かし、セミナーや執筆、個人相談など積極的に活動している。「お金の話を身近に、わかりやすく」がモットー。

<監修/SAKU>

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自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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