自動車保険「ダイレクト型」と「代理店型」の違いとは

自動車保険「ダイレクト型」と「代理店型」の違いとは

 自動車保険には「ダイレクト型」と「代理店型」の2つのタイプがあるが、どう違うのだろうか。一般的に代理店型よりもダイレクト型の保険料が安いと言われているが、それはどうしてなのだろうか。この2つの違いについて解説する。
 「ダイレクト型自動車保険」は、インターネットなどを利用して加入する販売方法。契約者とダイレクト型の損害保険会社が直接取り引きするため、代理店などにかかる中間コストを圧縮することで、「代理店型自動車保険」に比べて割安な保険料で提供される。

 割安な保険料となるひとつにインターネット割引があり、インターネットで新規申込の場合に割引が適用される。また、保険会社によっては走行距離による割引を設けている商品もある。ダイレクト型自動車保険は、パソコンやスマートフォンから見積もりや申込み、継続手続きが24時間365日できる。見積りや申込みなどのとき、疑問点が生じたら専用フリーダイヤル(営業時間内)などに電話すれば専門スタッフに相談できる。

 事故対応についても24時間365日の事故受付をしていて、現場で何をすべきかアドバイスをしてくれる。また、レッカー移動やロードサービスの手配などの初期対応を迅速に実施。もちろん修理工場への連絡や示談交渉・示談締結までしっかりと対応し、すばやく保険金の支払いも行われる。
メリット
・代理店型に比べて保険料が割安ということ
・インターネットを通じて見積もりなどいつでも行うことができる
デメリット
・アドバイスやサポートを受けにくい
・自動車保険の選択から契約まで、基本的に自分で行わなくてはならない
 たとえば、免許とりたての18歳の男性が新規6等級で加入するとき「ダイレクト型の保険料は40万円」「代理店型は25万円」といった見積もりが出ることがある。どこの部分に重きを置くかは保険会社次第だが、この例を見るとダイレクト型は年齢と等級に非常にシビアであることがわかるだろう。

 ダイレクト型と代理店型で保険料の差が生じる理由は、会社の経営スタイルにある。ダイレクト型は、都市部の30代〜50代がメインターゲット。事故率や損害率が大きく、リスクが高いとされる若者世代は高めの保険料となり、リスクが低い世代のドライバーは優遇することで加入をすすめているという具合だ。
 「代理店型自動車保険」は損害保険代理店を通して加入する自動車保険だ。代理店の担当者が契約者とやりとりする対面での手続きとなる。代理店型自動車保険の保険料には、代理店手数料などの経費が含まれているため、ダイレクト型自動車保険と比べると保険料は高くなっている。

 その分、自動車保険に加入するときは、対面で説明や疑問に答えてくれる。自動車保険の知識がなくても代理店がいくつかのプランを提示し補償内容を決めるまで寄り沿ってサポートしてもらえる安心感がある。

 事故が起こった時は代理店に連絡すると損害保険会社に取り次いでくれる。ただ、代理店の営業時間外に事故が起きた場合は、損害保険会社に直接連絡する方が初期対応は早くなる。担当者によっては現場まで来てくれることもあるが、夜間や遠方であれば基本的には難しいでしょう。ただし、事故の示談交渉・示談締結までについては、専任担当者が対応する点については「ダイレクト型自動車保険」と変わりはない。
メリット
・相談が対面ですることができる
・担当者から保険やそれ以外の車などについてもアドバイスを受けられる
・何かと面倒な手続きを代行してくれるので手間がかからない
デメリット
・ダイレクト型と比較すると保険料が割高になることがある
 代理店型自動車保険の魅力は、自動車保険の案内や見積もりなどを行ってくれることだ。そのため、自動車保険の知識があまりなく自分で商品の比較・検討をしない方や補償内容については保険会社に任せたい人などに向いている。

 自動車保険の知識がある程度あり、自分で商品を比較・検討したい、補償内容を自分で決めたいような人は、ダイレクト型自動車保険も検討するとよいかもしれない。なお、不明な点があればコールセンターに相談することができる。

 以上のように、ダイレクト系・代理店系それぞれに強みが異なる。事故時の対応やサービスなどは、どちらも安心して任せられるものだ。そのため、“自分で考えて無駄を省くことで保険料を安くしたい”という人はダイレクト系を、“保険料は高くてもすべてをお任せしたい”という人は代理店系を選ぶのが良いのではないだろうか。自分に合う方法で検討してみよう。
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