2017年04月27日 09時10分

自動車が走行不能に! “レッカー移動距離”を伸ばす方法

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レッカー移動…何キロまで無料?契約中の自動車保険を確認!

 自動車が急なアクシデントに見舞われても、自動車保険に加入していれば「ロードサービス」を利用することで、即時対応してもらえる。自動車事故や故障などのトラブルで走行不可能となった場合でも、ロードサービスのレッカー移動を使えるが、問題となるのが修理工場までの移動だ。移動距離は会社によりまちまちで、無料対応距離が短いと、超過分は契約者の負担になってしまう。レッカー移動距離を伸ばす方法はあるのだろうか。

■そもそも「ロードサービス」とは?

 自動車保険に加入すると受けられるサービスに「ロードサービス」がある。パンクや脱輪、ガス欠など、緊急時の心強いサポートサービスだ。ほかにも、以下のような緊急対応を無償で依頼できる。

【ロードサービスの一例】
 バッテリーあがり/オイル漏れ/ガス欠/キー閉じ込み/レッカー移動/移動交通費/宿泊費など

 ただし、保険会社各社のサービス内容や利用条件などは少しずつ違いがある。

【ガス欠】
A社:ガソリン10リットルまで無償提供
B社:ガソリン10リットルまで補給対応、ただしガソリン代は契約者負担

【宿泊費】
A社:1名につき1万円まで対応可
B社:宿泊施設の紹介のみ

【レッカー移動】
A社:15キロまで対応
B社:100キロまで対応

 加入している自動車保険にロードサービスがついているから安心と、思っていると「レッカー移動が15キロしかできなかった」「宿泊費用が出ない」など、困った事態になりかねない。契約している会社でよく確認しておきたい。

■特に重視したい「レッカー移動距離」

 事故や故障で最も困るのは、自走不可能になった場合だ。ロードサービスでレッカー車を依頼し、修理工場まで運んでもらう際、それが遠方なら「15キロ」では全く足りないことも考えられる。この場合、無料分を超過した距離は契約者の負担となるので、実はとても重要なのだ。

 なお、けん引距離を「無制限」としている場合でも、実は指定工場、提携工場に限るという会社も多い。特殊な工具を使う輸入車や高級車の場合は、ディーラー併設の工場でなければ修理ができない、というケースもある。連休中などに遠方の旅行先で事故に遭うと、レッカー移動だけで数十万円の負担となることもあり得る。

■レッカー移動距離を伸ばす方法

 レッカー移動距離を伸ばすには、いくつか方法があるので紹介したい。

1)見積もり時に保険会社で確認する
 契約者が距離を指定する場合は、50キロや100キロという制限がある会社が多い。遠方へ出かけることが多いなら、やはり50キロ以上は確保しておきたい。

2)ロードサービス会社と契約する
 JAFに代表されるロードサービス会社と契約すれば、距離などの制限はなくなる。ただし、年間6000円から1万円程度の会費を支払う必要がある。また会社によっては、レッカー移動の費用の一部を負担する場合もあり、事前にしっかり確認しよう。

3)特約を活用する
 「損保ジャパン日本興亜」に限定されてしまうが、「ロードアシスタンス事業用特約」を使えば、1事故につき100万円を限度にレッカー移動費がまかなえる。同社はレッカー移動を15万円限度としているので、6倍以上の距離に対応できることになる。

4)クレジットカードのロードサービス
 クレジットカードに付帯されているロードサービスを使う方法もある。ただし、移動距離は短いものでは10キロ、長くても50キロ程度となる。

 ドライブなどで遠方まで出かける機会が多いなら、いずれかの方法で安心できる走行距離を確保しておきたい。

(文/西村有樹)
フリーライター。保険や資産運用などマネー系に強く、「All About」で自動車保険ガイド記事のほか、銀行や保険会社、証券会社などの刊行物、国交省、財務省等官公庁の媒体など幅広く執筆。ほかにも雑誌「プレジデント」「ベストカー」などでも多数の記事を担当する。

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