2017年06月27日 09時30分

知っておきたい! 被害者になったときの自動車保険の使い方

自分が被害者になった場合、自動車保険をどのように使えばいいのか(写真はイメージ) [拡大する]

自分が被害者になった場合、自動車保険をどのように使えばいいのか(写真はイメージ)

 自動車事故の被害者になったとき、加害者の自動車保険での補償だけでなく、自分で加入している任意保険からも、支払いを受けられることがある。もし被害者になった際は、自動車保険をどのように使えばいいのだろうか。

■自動車保険の被害者になったとき、使える保険は?

 自動車事故に巻き込まれて被害者になったときは、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、車両保険、無保険車傷害保険などの自動車保険を利用できるケースがある。

<人身傷害保険>
 記名被保険者およびその家族が、自家用車(小型、普通、軽四輪、小型貨物、軽四輪貨物)に搭乗中、または歩行中に自動車事故に遭い死傷した場合、保険金が支払われる。事故の際の過失割合に関係なく、契約した保険金額の範囲内で補償を受けられる場合が多い。

<支払い例>
 治療費、休業損害、精神的損害、逸失利益、介護料、葬祭費など。補償の対象となる方1名につき、保険金額を限度に保険金が支払われる。なお損害額は、約款に定める「人身傷害補償条項損害額基準」に従って計算する。

<搭乗者傷害保険>
 契約車両に搭乗している運転者を含む全員を対象に、自動車事故によって受けたケガの部位・内容に応じ、入院・通院などしたときにあらかじめ決められた金額が支払われる。保険金は、相手方からの賠償金や社会保険、生命保険、各種の傷害保険とは関係なく払われることが多い。

<車両保険>
 車両同士の事故で契約車両が壊れただけでなく、落書きやいたずら、盗難に遭った時などに支払われる。事故に遭ったとき、相手側の過失割合分は、相手の加入している対物賠償保険より支払われるが、自分の過失割合分までは支払われない。したがって、自分の過失割合分を考えるなら備えておこう。

<無保険車傷害保険>
 対人賠償保険などをつけていない無保険車両との自動車事故により、死亡や後遺障害となり、加害者から十分な損害賠償を受けられないときに支払われる。記名被保険者やその配偶者などについては、ほかの車両に搭乗中や歩行中の無保険車による事故についても、補償の対象となる。

■補償範囲は必要な分だけ設定可能

 各保険は、その設計内容によって補償の範囲を定めることができる。例えば、人身傷害保険の場合、年齢・収入や家族構成などによって必要な保険金額を選ぶことができる。また、車両保険では、自転車との接触や当て逃げにも対応できる幅広い補償タイプの「一般型」のほか、補償の範囲を狭めて保険料を抑える「エコノミー型」が選択できる場合も。必要な分だけ、もしもの時に対する補償を準備することができる。

 自動車保険は、加害者になったときの賠償金に備えることができる保険ではあるが、自分が被害者になった時にも使える保険であるということを知っておきたい。改めて自分の契約内容をしっかりと確認し、万が一の時には自動車保険を賢く活用しよう。

【文/武藤貴子】
ファイナンシャル・プランナー(AFP)。会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーや執筆を行う。独立後はネット起業のコンサルとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。著書に『いちばん稼ぎやすい簡単ブログ副業』。

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自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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