知っておくと安心なレンタカーと自動車保険の関係と仕組み

  • 【画像】個人賠償責任特約

 車を運転する時は、万が一の事故に備えて自動車保険に加入しておくと安心です。事故を起こすと、億単位の賠償を請求される場合があります。無保険では到底支払えないでしょう。自賠責保険こそ強制加入ですが、多くのドライバーはさらに手厚い補償のため任意保険にも加入します。

 自分の車を持っていなくても、他の人の車を運転する機会は意外にあるものです。例えば、「レンタカー」を利用する時は、どのような補償が付いているのか気になります。

 レンタカーの利用機会が少ない場合も、自動車保険の仕組みや補償内容を知っておくと、いざという時に慌てないで済むでしょう。どこまで補償されるのか、事故時の自己負担はいくらなのか、その仕組みを紹介します。

レンタカーを利用する時の自動車保険ってどうなっているの?

 レンタカー会社は、所有する車すべてに自動車保険をかけています。道路運送法の第80条により、レンタカー業を営むには国土交通大臣の許可が必要です。さらに運輸局が告示している「自家用自動車有償貸渡業の許可」を受けなければなりません。その中で自動車保険の加入も義務付けられています。

 最低限必要な補償額は、対人補償が1人あたり8000万円以上、対物補償が1件あたり200万円以上、搭乗者への補償が1人あたり500万円以上です。ほとんどのレンタカー業者は対人補償(自賠責保険を含む)と対物補償(免責額5万円)を無制限にし、搭乗者の補償を兼ねる人身傷害補償を3000万円、車両補償を1事故につき車両時価額(免責5万円)にしています。

 保険料はレンタカーの利用料金に含まれているので、別途支払う必要はありません。(ただし、対物補償と車両補償については免責額があります。)免責額の相場は対物補償が5万円、車両補償が車種によって5〜10万円です。免責額内の損害については自己負担になります。

 レンタカー会社の中には、追加料金を支払えば免責額を免除してくれる「免責補償制度」を設けているところがあります。追加料金は税抜で1000〜2000円くらいなので、自己負担するよりはずっとお得です。

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レンタカーの自動車保険のイレギュラーなケース

 レンタカーの自動車保険は、すべての事故に適用されるわけではありません。事故の内容によっては補償の対象外になります。例えば、警察に事故の届出を実施しなかった(事故証明がない)場合やドライバーの重大な落ち度や交通違反、出発時に申し出たドライバー以外の人の運転など規則が守られていない場合です。契約時間を無断でオーバーしている時の事故も対象外になります。また、パンクなどタイヤの損傷には車両保険が適用されません。

 ドライバーが既に自動車保険に加入しており、「他車運転特約」が付いていれば、レンタカー会社の自動車保険よりも優先して適用することができます。ただし保険会社によっては、補償の範囲がレンタカー会社の自動車保険より狭いかもしれません。初めから、レンタカーが「他車運転特約」の対象外になっている場合もあります。レンタカーの車種や保険適用対象外の運転者などにより補償されないケースがあります。また、他社運転特約は、運転中の事故を補償するものなので、駐車中や停車中の事故は補償されません。(信号待ちや踏切での列車待ちは含みません。)
 
 留意したい点は、自分の自動車保険から保険金が支払われると、翌年の等級が下がり保険料が高くなる点です。

レンタカーの利用中に事故を起こしたらどうすればいいの?

 レンタカーの利用中に事故を起こしたら、被害の大小を問わず、必ず警察に届け出ます。「事故証明」を取得しなければ、自動車保険を適用できないからです。出発したレンタカー会社の営業所にも連絡して、判断を仰ぎましょう。受付時間外であれば、レンタカー会社指定の窓口に連絡します。

 相手のいる事故では負傷者を救護し、必ず名前と連絡先、加入している自動車保険を確認します。事故発生時の一連の対応は、一般的な事故と同じです。決して、その場で示談での解決をしてはいけません。その場合はレンタカー会社の自動車保険が適用できなくなってしまいます。

 事故で損傷した車は、自走できるなら出発した営業所に返却し、できない場合は保険会社のロードサービスに連絡をするのが基本です。事故を起こしたドライバーは「ノンオペレーションチャージ(NOC)」という休業補償を支払います。修理している間、レンタカー会社はその車を貸し出せないからです。

 ノンオペレーションチャージの相場は、自走で返却できれば2万円になります。できなければ5万円ですが、さらにロードサービスのレッカー代も支払わなければいけません。このような休業補償は事故だけでなく、車を汚したり壊したりした場合も発生します。レンタカー会社によっては、免責保証制度に加えて追加料金を支払うと免除される場合があるので、一緒に検討したいところです。

自動車保険の特約でレンタカー代はカバーできるの?

 普段は自分の車に乗っていても、何らかの理由で修理している間は、レンタカー利用の必要性が出てくるでしょう。通勤や送り迎えなどで毎日のように車を使っており、代替の交通手段が無ければなおさらです。しかしながら、自費でレンタカーを利用し続けるのは、金銭面の負担を考えると現実的ではありません。

 修理の原因が事故によるものであれば、自動車保険の「レンタカー費用特約」でカバーできます。車両保険が適用される事故で車を修理する時にレンタカーを利用すると、その費用が保険金として支払われるものです。契約した時に設定したレンタカー費用保険金が1日の上限額になります。期間は一般的に30日間です。保険会社によって、起算日を「事故を起こした日」とするのか、「修理に出した日」とするのかは異なります。

 一方で、特約を付けると保険料は上乗せされます。故障など事故以外の修理には適用されません。保険会社提携のディーラーや修理工場によっては無料で代車を提供してくれるところがあります。また、「レンタカー費用特約」を付ける前には、十分に確認しましょう。

 レンタカーはあらかじめ自動車保険に加入しているので、自分で加入していなくても安心して利用できます。補償内容も充実しており、ほとんどの事故はカバーできるでしょう。レンタカー会社によっては、追加料金を支払えば、免責や車の損傷による休業補償も免除されます。

 ただし、すべての事故に対して自動車保険が適用されるわけではありません。必ずレンタカー会社の指示を守り、事故を起こした時は所定の手続きを行うことが大切です。説明をしっかりと聞き、案内にも目を通し、貸渡約款については事前に確認しておきましょう。

 自分の自動車保険に特約を付けることで、レンタカーまで適用補償の範囲を広げたり、レンタカー代を保険金でカバーできたりします。一方で、保険料が上乗せされたり、補償が期待に沿わなかったという場合もあり、注意が必要です。上手に自動車保険を活用して、レンタカーの運転を存分に楽しみましょう。

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自動車保険選びのポイント

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