2015年12月10日 09時00分
「教育ローン」と「貸与型奨学金」の違いは? 足りない教育費を補う手段に!
子どもの学費などをサポートしてくれる「教育ローン」。“貸与型奨学金”との違いとは?
受験シーズンが近づいてきた。子どもの成績や学習の様子が気になると同時に、合格後の出費に頭を悩ませ始めている親も多いのではないだろうか。
すでに貯蓄や学資保険などで備えがある場合はいいが、あまり余裕がなく費用を捻出するのが難しい場合、最終手段として考えられるのが教育ローンだ。
■教育ローンとは?
教育ローンとは、簡単にいえば、大学の学費などの教育関係の使いみちに限られた融資のこと。使途が教育目的限定であるため、通常の一般のローンに比べて金利が低めに設定されている。
教育ローンと聞いて、まず日本政策金融公庫の“国の教育ローン(教育一般貸付)”を思い浮かべる人もいるだろう。この“国の教育ローン”は、利用できる対象校や資金使途が広いわりに、金利は低めで固定金利なので、教育ローンを比較検討する際には、まずこちらを選択肢の1つとしてチェックしておいた方がいい。
■「貸与型奨学金」との違いは?
学費などの目的で借りるお金という点では、貸与型の奨学金に似ているが、奨学金の場合、申込みをして給付を受けるのが、学生である子ども自身であるのに対し、教育ローンは申し込みをして借りるのは、学生の“親”であるという点で奨学金と異なる。奨学金と教育ローンは別物なので、子どもが奨学金を利用する場合に、教育ローンを併用することも可能だ。
ただし、世帯年収の上限額が決められているので、利用できない場合もある。現在は、扶養している子どもの人数が1人の場合は、年収の上限が790万円(所得590万円)、2人の場合は年収の上限が890万円(所得680万円)、3人の場合は年収の上限が990万円(所得770万円)となっている(子どもが2人以内の場合、緩和条件あり)。
■最近注目! 「ネット銀行」の教育ローン
国の教育ローン以外の選択肢としては、銀行や信金、信販会社などが扱う民間の教育ローンがある。金利タイプや手続きのしやすさなどに違いが見られるので、利用する際には、奨学金とも比較、併用も想定しながら、複数の教育ローンを検討してみるのがいいだろう。
そんな銀行の教育ローンの中で、最近注目されつつあるのが、ネット銀行の教育ローンだ。金利が低めであることに加え、来店不要で比較的簡単に手続きができるメリットがある。
子どもの入学前後は、何かと手続きが多い時期。その上に、教育ローンの手続きにまで手間がかかるのは、厄介に感じる人もいるはず。金融機関の店舗に出向く手間を惜しまれる多忙な人は、必要書類だけ揃え、サイト上で手続きを完了させられるネット銀行の利用を検討するのも一つの手だ。
また、金利優遇などネット銀行ならではのサービスも調べてみるといいだろう。たとえば、住信SBIネット銀行では、仮審査申込前日時点で同行に住宅ローン残高がある場合、基準金利から年−1.0%になる。また、一部繰り上げ返済手続きが、同行のWEBサイトから手数料0円でできる、という便利さもある。
一般の銀行の中にも、WEBサイト上でさまざまな手続きができるタイプの教育ローンが登場している。ネット銀行と一般の銀行とで、金利だけでなく、手続きのしやすさについても比較しながら選ぶのがいいだろう。
次回は、教育ローンの上手な利用法についてお伝えする。
(記事/川口沙織)
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