「マイナス金利」で何が起こる!? 生活への影響を丸っと紹介!

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「マイナス金利」の導入により、生活はどのように変化するのだろうか?

 2016年1月、日本銀行(日銀)が国内で史上初となる「マイナス金利」の導入を決めたことは、皆さんもご存知だろう。そもそも、マイナス金利はどういうものなのか?

 通常、銀行などに預金をすれば、利息を受け取ることができる。この通常の状態を「プラス金利」とする。一方、その逆のマイナス金利では、預ける方が金利を支払わなければならないことになる。

■銀行が続々と預金金利を引き下げ

 今回の決定は、民間銀行が日銀の当座預金に預けるお金のうち、新たに預ける分にマイナス0.1%の金利を付けるという内容だ。

 なぜこんな「非常識」な政策を採るのかと言えば、民間銀行がお金を日銀に預けて眠らせてしまうことにコストを要求することで、銀行にお金を使わせることが目的。具体的には、企業や個人への融資を増やし、世の中にお金を流してもらうことを期待しているのである。

 もっとも、これは日銀と民間銀行の間だけでの話。日銀の黒田東彦総裁は「個人の預金金利がマイナスになる可能性はない」とコメントしており、少なくとも当面は、私たちが銀行にお金を預けて金利を払うような自体になることはないだろう。ただし、個人を対象にした金融商品の金利は、マイナスにはならないまでも、ゼロに迫る勢いで下落している。

 三菱東京UFJ、三井住友、みずほの各メガバンクでは、0.02%程度だった普通預金の金利を過去最低の0.001%に引き下げ、定期預金の金利も0.01〜0.025%とした。また、メガバンクよりも高金利で人気だったネット専業銀行や地銀のネット支店もこの動きに追従している。

 例えば、楽天銀行は1年もの100万円の定期預金金利を0.13%から0.04%に、香川銀行セルフうどん支店の超金利トッピング定期預金は0.4%から0.25%となり、金利の魅力は大きく損なわれてしまった。

■貯蓄性の高い生命保険が販売停止に…

 貯金以外の金融商品にも、影響は広がっている。安全性の高い債券などで運用する投資信託のMMF(マネー・マネージメント・ファンド)は、債券の利回り低下の影響で新規の募集を停止してしまった。なかには運用そのものを取りやめて、繰り上げ償還する動きも出ている。

 生命保険を見ると、富国生命保険や第一生命保険傘下の第一フロンティア生命保険などは、貯蓄性の高い一時払い商品の販売の一部停止を決めた。他社でも保険料を引き上げる動きが出ており、このままマイナス金利の状態が続けば、追随する保険会社が続出する可能性もあるだろう。

 私たちが預けている貯金の金利がマイナスになることはないにしろ、影響は確実に、そして広範囲に及んでいる。
 
■借りる立場になればオトク!?

 とはいえ、マイナス金利はデメリットばかりではない。これからお金を借りる人にとっては、コストである金利が下がり有利となるからだ。

 すでに各種ローンで金利を引き下げる動きが出ており、三菱東京UFJ銀行は10年固定の住宅ローンの優遇金利を年1.05%から0.8%まで引き下げた。新規で住宅ローンを組む人はもちろん、すでに返済中の人も借り換えを行うことで恩恵を受けることができるだろう(借り換え手数料を考慮する必要はあるが)。

■株式市場は不安定な値動きで投資が難しい局面に

 預金金利はもはや限りなくゼロに近づき、他の安全性の高い金融商品は存続すら危うい状態になってしまった。「だったら預金の一部はリスク投資に回そうか」と考える人もいるかもしれないが、マイナス金利の決定以降、株式投資も難しい状況が続いている。

 株式市場はマイナス金利導入の決定直後は、それを歓迎するかのように大きく上昇したものの、その後は急激な下落に見舞われ、急落と急騰を繰り返す不安定な値動きとなっている。

 業種でみると、やはりマイナス金利で業績悪化が心配される銀行株の下落が大きく、2015年秋に上場したばかりのゆうちょ銀行にいたっては、年末に比べて一時4割近い下げを記録した。

 一方で、資金調達コスト(借り入れの金利)が下がることで業績への好影響が期待される不動産株は上昇、REIT(不動産投資信託)は不動産としてのメリットに加えて、高利回り商品として資金流入の期待も相まって強い値動きが続いている。

 いずれにしろ値動きは荒く、中長期で臨む個人投資家は身動きが取りにくくなっている人も多いと考えられる。日経平均株価は、昨年末からすでに下落トレンドに入り、しばらく大きな上昇は見込めないとの見方がある一方で、夏の参院選を視野に入れた新たな財政出動など、サプライズ的なテコ入れがないとも言い切れない。

 このように、個人の生活にとって、マイナス金利の導入は、メリット・デメリットの両面があり、どちらを強く受けるかは人によって異なってくる。貯蓄、投資、ローンなど、利用する予定の金融商品について、どのような変化があるのか、最新の情報を得ながら、慎重に検討していただきたい。

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