2011年11月10日 13時01分

ブラッド・ピット、吹石一恵の“父親”に興味津々

映画『マネーボール』の主人公と同じキャリアを持つ吹石一恵の父に興味津々のブラッド・ピット (C)ORICON DD inc. [拡大する]

映画『マネーボール』の主人公と同じキャリアを持つ吹石一恵の父に興味津々のブラッド・ピット (C)ORICON DD inc.

 映画『マネーボール』(ベネット・ミラー監督、11月11日公開)のプロモーションで来日中の米俳優ブラッド・ピットが10日、都内で記者会見を行った。前日夜に都内で行われたジャパンプレミア(試写会)で4200人の観客を前にして語ったのと同様に、東日本大震災に対する見舞いの言葉と、「日本の人たちの粘り強さ、災害を生き抜く力、復興にかける思いや努力にとても影響されています」というメッセージを語った。

 同作は常識破りの“マネーボール理論”で、貧乏球団を常勝軍団に変えた米大リーグのオークランド・アスレチックスのビリー・ビーン・ゼネラルマネジャーの半生を、2002年シーズンに公式戦20連勝という記録的偉業を成し遂げるまでのストーリーに重ねて描く。

 会見には元プロ野球選手で現在は東北楽天ゴールデンイーグルス のチーフスカウトをしている吹石徳一氏を父に持つ女優の吹石一恵が登壇し、ピットに花束を贈って来日を歓迎。ピットは主人公と同じキャリアを持つ吹石の父に興味を示し、「お父さんは映画を観たの? まだ? 観たら感想を聞かせて」と意見を求めていた。

 今回の来日は、2009年11月の『イングロリアス・バスターズ』以来、2年ぶり。パートナーで女優のアンジェリーナ・ジョリーと子ども6人と“家族”そろって来日。ピットは「私にとって家族はとても大切な存在。仕事では日々戦い、チャレンジの連続ですが、家に戻れば一息つける。そうやってバランスを保っているんです。今回はみんな一緒ですが、一人で飛行機に乗らなければならない時は、家族のものを何かを持って乗るようにしています。ジンクスみたいなものです」と語り、表情をやわらげた。

 今作でピットは、GMとして古い体制を打ち破って、自分の信念を貫く負けず嫌いの強い男という“公”の部分と、離婚により離れて暮らす娘との交流に安らぎを見出すナイーブな父親という“私”の部分を演じ分け、人物像を立体的に表現している。

 俳優として主演するだけでなく、プロデュサーとして製作にも携わっており、「告白してしまうと、僕もあんまり野球を知らないで、この作品を作りました。野球は背景としてあるが、実はこの作品は正義の話であり、“負け犬”などのレッテルを貼られた人たちが、本当の成功とは何か、失敗とは何か、その価値観は正しいかといったことを探る作品だと思います」と説明。

 「いま常識とされていること、社会のさまざまなシステムについて、果たしてそれでいいのかと疑問を持つこと。フラストレーションを感じたからといって、一瞬だけ発散するんじゃなくて、システムの問題を根本的に理解すること、解決策を見出すこと、これを必死にやること、“悪いところ”を治す方法を考えることが大切だと思う」。

 作品の時代性について熱弁をふるった後、ピットは「深刻なことを語りましたが、映画はシリアスではなくて、笑えるところもたくさんあって、楽しんでいただけると思います。そんなに重い映画ではありません」とアピールしていた。

⇒ 【動画】映画『マネーボール』あらすじ&予告編

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