上野動物園「シンシン」、明日から展示中止に

　上野動物園は29日、妊娠が期待されているジャイアントパンダ「シンシン」（メス）の展示を6月30日より中止すると発表した。当初は7月3日より中止にする予定だったが、27日より物音や光、人影などの外的刺激を避ける傾向が見られるため、大事を取って2日ほど前倒すことになった。なお、オスの「リーリー」は引き続き展示を行う。

　シンシンとリーリーは今年3月25日に発情の兆候が見られたため同居を開始し、後に交尾行動を確認。今月に入り妊娠前に減少するとされている食欲が落ちたほか、採取した血液の分析結果によると、妊娠に必要なホルモン・プロゲステロン値の上昇が認められているという。

　ジャイアントパンダには“偽妊娠”という生理現象があるため、妊娠が確定したわけではなく、同園は「現時点での確定診断は難しい」としながらも、待望の“赤ちゃん誕生”に向け準備を進めている。なお、シンシンが妊娠しており無事出産することになれば、同園でジャイアントパンダが誕生するのは1988年の「ユウユウ」（オス）以来24年ぶりで4頭目。自然繁殖では初めてとなる。

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