2019年03月08日 08時30分

『2019年 オリコン顧客満足度アワード授賞式』開催 学術・研究目的へのデータ無償提供へ

小池恒代表取締役社長 (C)oricon ME inc. [拡大する]

小池恒代表取締役社長 (C)oricon ME inc.

 オリコンは7日、明治記念館(東京都港区)にて顧客満足度調査1位に選出された企業116社を表彰する『2019年 オリコン顧客満足度アワード授賞式』を開催。11カテゴリ、141ランキングにおいて1位に選ばれた企業への表彰として、賞状およびトロフィーの授与を行った。さらに、これまでの調査データを学術・研究目的の利用を対象に無償公開し、社会に還元していくことをあわせて発表した。

 同式典はサービスに対する顧客満足度の認知拡大と価値向上のために創設した式典で、2008年より毎年(2011年を除く)開催している。小池恒代表取締役社長は主催者挨拶で「各業界を代表する方々が、しかもそれぞれ栄えある顧客満足度第1位の方々が一堂に会する場所であります。各企業様の顧客、言い換えればお客様に変わって表彰させていただくことを誇りに思います」と、各企業の努力を称賛した。

 午前と午後の二部制で開催された同式典には、84社の代表者が出席した。来賓として出席した経済産業省商務サービスグループサービス政策課企画調整官・内田隆氏は、これまでサービス業界では、業界課題に対し企業がそれぞれ個別に解決しようと模索した結果、コスト削減という方向に向きがちだったことを指摘。「生産性向上のための取り組みとして、しっかりと科学的にサービスの質を“見える化”することは非常に重要だ」と、オリコンが取り組む顧客満足度調査の重要性を説いた。

 午前の部、午後の部の間に行われた受賞企業の懇親会では、車買取会社ランキングにおいて5年連続1位を受賞したアップルオートネットワーク株式会社代表取締役社長・長塚秀明氏が「社会全体でモノの消費からコトへの消費へと、消費の形が様変わりしています。旧態依然とした形のサービスのままではいけないと危機感を持って新しいサービスを追求してきたことが少しずつ形になってきたように思います」と消費の形の変化について言及し、その変化に対応できたことが今回の評価につながったと語った。また、3年連続FX取引ランキング1位となったマネーパートナーズ奥山泰全代表取締役社長は「まだまだ解決しなくてはならない課題がたくさんあると思っています。顧客満足度1位をいただけたことを非常に名誉に思いつつも、まだ足りないと日々奮闘している毎日です」と、より一層顧客の満足度を高めるために邁進する姿勢を崩さなかった。

 なお、今回発表したデータの無償提供については、顧客の生の声が詰まったデータを学術・研究向けに公開することで、データサイエンティストの育成や学術分野における発展、産学連携による新しい価値の創出を目指している。さらに、オリコン顧客満足度調査の普及促進のための取り組みとして、研究者や学者を対象としたデータコンペティションの開催を検討しているほか、統計家の西内啓氏によるデータ活用セミナーの実施も予定している。なお、データ提供の開始時期は今夏を予定しており、2016年以降のデータから準備が整い次第順次公開となる。

CS編集部 Facebook オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について