2011年05月28日 10時00分

“窮屈な文化”8位に日本 1位はパキスタン〜東大発表

 東京大学大学院の山口勧教授と学習院大学の外山みどり教授が世界33ヶ国を対象に行った「社会のルールに関する文化比較」調査で、日本が“文化的に窮屈な国”の8位に入った。“もっとも窮屈な国”はパキスタン、2位はマレーシア、3位はインド、“窮屈ではない国”の1位はウクライナだった。

 同調査は他者とのコミュニケーションに必要なルールや習慣、それを逸脱した時に与えられる罰則など、文化の「窮屈さ」「ゆるさ」がそれぞれの国の文化の違いに結びついているとこれまで言われてきた文化人類学的研究での指摘をもとにして実施。世界33ヶ国を対象に「この国には人々が従わなくてはならない社会的規範がたくさんある」「この国では誰かが不適切な仕方でふるまえば、他の人がそのことを強く非難する」などの記述に対し、どのくらい賛成するかをたずねた。

 同研究ではそれぞれの国の文化にある「窮屈さ」「ゆるさ」は、災害や食糧難、領土紛争、伝染病など、その国に起きた“脅威の歴史”に関連していると予測。文化的な窮屈さとその国の社会レベルでの脅威との関連を分析したところ、脅威が強い国ほど文化の窮屈さの程度も高かった。

 日本が8位に入ったことについて、山口教授は「歴史的に経験してきた自然および人工的な脅威(地震などの自然災害の頻度、人口密度など)の程度が世界の平均よりも高かったことにある、と考えられる」とコメントしている。

 窮屈さの指針が高かった国は以下の通り。

1位:パキスタン/2位:マレーシア/3位:インド/4位:シンガポール/5位:韓国/6位:ノルウェー/7位:トルコ/8位:日本/9位:中国/10位:ポルトガル

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