2018年04月06日 15時30分

「プロ野球満足度調査」 “地元愛”と“育成力”で広島V2

広島東洋カープの本拠地『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)』(写真はイメージ) [拡大する]

広島東洋カープの本拠地『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)』(写真はイメージ)

 日本のサービス業における顧客満足、ロイヤルティの指数化などを研究している慶應義塾大学・鈴木秀男教授が3月、今年で10回目となる『プロ野球のサービスの満足度調査』を発表。3月30日のシーズン開幕から好調な【広島東洋カープ】(74.06)が、昨年に引き続き2年連続で満足度調査第1位を獲得した。

 同調査は、昨シーズン1回以上の試合観戦をしたことのあるファンに、応援するチームについての満足度を調査したもの。昨年の首位返り咲きから2年連続、3回目の総合満足度1位となった同チームに票を入れたファンからは、「地域に密着した球団経営をしていると思うので満足」(広島県/30代前半/男性)という“地元愛”溢れる声が多く挙がっていた。

 また、近年は“カープ女子”と呼ばれる女性ファンも増加。「球団も監督も選手もよく頑張っている。それを批判する人がそもそもいません」(広島県/20代前半/女性)や「まとまりのある良いチーム」(神奈川県/40代前半/女性)など県内外から女性ファンの声が届いている。

 さらに、「地域にとても密着した球団であり、生え抜きを育て上げるコンセプトに好感が持てます」(東京都/40代前半/男性)、「生え抜きの選手の活躍は誇りに思う」(長崎県/40代前半/男性)と、同チームで成長し活躍する選手の姿をみる喜びと、育成力を讃えるコメントも多かった。鈴木教授も「近年はチーム力も向上し、高水準で総合満足度1位」と分析している。

 部門別ランキングを見ると、「席のすわり心地」、「席からの試合の見やすさ」、「球場スタッフの対応」、「球場のフード商品」、「球場のビジョン・音響設備」、「球場のトイレ」、「球場の雰囲気」、「球場のショップ(グッズやお土産など)」など、“球場”に関する多くの項目で首位に。「以前の広島市民球場からは考えられないほどの良さ」(広島県/50代前半/男性)と、2009年に新球場『MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)』(広島県広島市)に一新した影響もあるようだ。

 ちなみに、2位には「選手とファンの距離が近くスター揃いながら身近にも感じさせてくれる」(大分県/40代後半/男性)とファンサービスで高評価を得た【福岡ソフトバンクホークス】(72.73)、3位には「場所や雰囲気に好感が持てるから」(神奈川県/40代後半/男性)とアクセスが便利な立地や雰囲気が好評で【横浜DeNAベイスターズ】(67.34)がランクインした。

 同調査では、ほかに「ユニホーム・ロゴ・マスコット・グッズ」や「持参グッズ」、「統一球について」などのランキングも発表している。

【調査概要】
調査テーマ:プロ野球のサービスに関する(満足度)調査
研究者:慶應義塾大学理工学部 鈴木秀男教授
調査実施日:2018年1月下旬
調査方法:インターネット調査
回答者数:1524名
調査対象:プロ野球球団を応援し、2017年度シーズン中に、1回以上応援するチームのホーム球場で試合観戦をしている方/回答者は、最も応援しているチームのみに対して回答。

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