2009年03月19日 11時00分

官民一体で観光促進 日本初の地方版・観光ガイド本「ザガットサーベイ長野版」発売

“ザガット”国内初の地方版・観光ガイド本となる『ザガットサーベイ 長野のレストラン&ホテル』  [拡大する]

“ザガット”国内初の地方版・観光ガイド本となる『ザガットサーベイ 長野のレストラン&ホテル』 

■その他の写真ニュースはこちら

 世界的に有名なレストラン評価ガイド「ザガットサーベイ」シリーズ。国内版初となる地方版・観光ガイド本『ザガットサーベイ 長野のレストラン&ホテル』が19日(木)に発売されることに伴い、発売元のCHINTAI社は18日、同書の発刊記者会見を行った。観光客数が年々減少していることに危機感を感じている長野県の強い要望に応える形で発行された同書。会見には長野県観光部観光企画課の職員も出席し、「行政が民間(のお店など)を評価することはタブーだが、(ザガットの協力を得て)その壁を超えようと思った」と、“観光立県の復興”への強い熱意を語った。

 全国有数の観光客数を誇る長野県だが、長野五輪が開催された1998年以降は右肩下がりの状態が続いており、現状では約9000万人と、ピーク時の1割減まで落ち込んでいる。また、「旅行者の満足度も5割に満たず、07年に県内で倒産した旅館・ホテルの数は、2年連続で全国最多というデータもある」(同社)といい、観光復興が課題となっていた。

 観光客を取り戻すため、県は“ザガットサーベイ”日本版発行元であるCHINTAI社に協力を要請。同社は米国ニューヨークにある本部・ザガット社と協議・調査を行い、同書の発行を決定した。掲載店舗・ホテルの評価に協力した消費者は1万人以上。うち、長野県民は約75%だったという。また、名産品を扱う企業・店舗も同書の発行に賛同し、協力を行った。県は「県民の意識改革につながった」と喜ぶとともに、同書のヒットと観光客増加、消費拡大に期待を寄せる。

 「ザガットサーベイ」は全米で79年に誕生した消費者評価型のレストランガイド。全米を中心に世界89都市で発売されている。日本では東京版、関西版があるが、地方では長野版が初めて。

CS編集部 Facebook オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について