“高校授業料無償化”で保護者の約3割が「教師の指導力低下」を危惧

■授業料無料に関する意識調査結果

 鳩山首相が昨年の総選挙でマニフェストに掲げた『高校授業料の無償化』が、今春から導入される見通しだ。公立高校では授業料自体が徴収されず、私立高生は一部助成金が受けられる。そこで、オリコンでは高校生の子どもがいる保護者を対象に「高校授業料無償化」に関する意識調査を実施した。デメリットについての設問では教師たちに積極的な指導、教育への参加を求める保護者から、【教師の指導力の低下】が挙がり、全体の約3割を占めた。進学する子どもを抱えた保護者にとって一見朗報といえそうな“無償化”だが、決して全ての面でプラスであるとは言い難いようだ。

 まず「同法案が成立した場合、学費に充当する予定だったお金の使い道(※複数回答可)」について質問したところ【子どもの受験費用・予備校など】(47.6%)、【子どもの大学の学費】(65.0%)と、いずれも学習面での出費が大半を占めた。“家庭の状況にかかわらず、全ての意志ある高校生・大学生が安心して勉学に打ち込める社会をつくる”という目的は概ね支持されている。

 しかし、授業料無償化は全ての面で効果的であるといえるのだろうか? 「同法案が実施された場合、不安に感じることや危惧することはありますか?(※複数回答可)」と質問を続けたところ、危惧することが【ある】と答えた人の中で、最も多かった意見は【指導する教育者たちの、指導力の低下】(27.2%)、続いて【子どもたちの知識探究心の低下】(19.7%)となった。前者では「仕事として指導教育するのではなく、先生として生徒を見て教育してほしい」(神奈川県/男性・44歳/会社員)、後者は「(生徒の)安易な進学」(東京都/男性・50歳/会社員)と、保護者にとっては勉強を教える側、教わる側双方の“就学”における意識レベルの低下に、不安が拭えないといったところだ。

 続いて「現役教師に望む“今後の重要課題”は?」という設問も実施。一般常識の指導や教師自身の言葉遣いの改善といった『モラル』に関する指導の見直しや、大学受験を視野に据えた【受験指導の強化】や【わかりやすい授業テクニック】といった、授業内容の再編成、質の向上を求める意見が多数寄せられた。なかには「受験は塾に頼らざる得ない状況になっている」(福岡県/男性・48歳/自営業)という理由で【受験のスペシャリスト】という回答もあった。

 また「実質無料となる公立高校の競争激化により、私学のレベルが低下する」(広島県/男性・46歳/会社員)と、私立の学力低下を示唆。一部の私立高校からも、公立高校へと生徒が流れてしまい、私立への進学率激減を懸念する声も挙がっている。

 今回“無償化”により、学費予定の資金を予備校・塾の費用に充当する保護者が多いのは前述の通り。だからこそ、学校で教鞭をとる教師たちには、より一層の授業内容の充実と、受験対策に十分に対応できる指導力が、強く求められることになりそうだ。

【調査概要】
調査時期:2010年01月06日(水)〜2010年01月07日(木)
調査対象:合計309名(中高生の子どもを持つ既婚者、30代〜60代の男女)
調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:全国
調査機関:オリコン調べ「高校の教育等に関するアンケート」




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