「第144回芥川賞・直木賞」は共に2作品 7年ぶり4名選出

芥川賞を受賞した朝吹真理子氏(左)と西村賢太氏  [拡大する]

芥川賞を受賞した朝吹真理子氏(左)と西村賢太氏 

 日本文学振興会は17日、「第144回芥川賞・直木賞(平成22年度下半期)」の選考会を都内で開き、芥川賞に朝吹真理子さん(26)の『きことわ』と西村賢太さん(43)の『苦役列車』、直木賞に木内昇さん(43)の『漂砂のうたう』と道尾秀介さんの『月と蟹』を選出した。両賞が共に2作同時受賞するのは、芥川賞で金原ひとみ氏『蛇にピアス』、綿矢りさ氏『蹴りたい背中』、直木賞で江國香織氏『号泣する準備はできていた』、京極夏彦氏『後巷説百物語』が受賞し話題を呼んだ第130回(2004年1月15日発表)以来7年ぶり。

 朝吹さんは2010年に『流跡』で第20回Bunkamuraドゥ マゴ文学賞を最年少となる25歳で受賞。詩人・朝吹亮二氏の娘で、現在は慶大前期博士課程に在籍。西村さんは2003年7月より同人雑誌「煉瓦」に参加して小説を書き始め、芥川賞は第134回、138回に続き3度目のノミネートでの受賞となった。

 木内さんは中央大文学部哲学科心理学専攻卒業。出版社勤務、フリー編集者を経て2004年『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー、2009年に第2回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞した。道尾さんは2004年にデビュー作の『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。直木賞は『カラスの親指』(第140回)、『鬼の跫音』(第141回)、『球体の蛇』(第142回)、『光媒の花』(第143回)で5回連続候補にあがっていた。

 芥川賞の選考委員は池澤夏樹氏、石原慎太郎氏、小川洋子氏、川上弘美氏、黒井千次氏、高樹のぶ子氏、宮本輝氏、村上龍氏、山田詠美氏のほか、今回から新たに島田雅彦氏が参加し全10名に。直木賞選考委員は浅田次郎氏、阿刀田高氏、北方謙三氏、林真理子氏、宮城谷昌光氏、宮部みゆき氏、渡辺淳一氏のほか、今回から伊集院静氏、桐野夏生氏が加わり、全9名で務めた。

 芥川賞・直木賞は昭和10年(1935年)に制定。芥川賞は新聞・雑誌に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌、単行本で発表された短編および長編の大衆文芸作品を対象に優秀作を選定する。「第143回芥川賞・直木賞(平成22年度上半期)」では、芥川賞を赤染晶子さんの『乙女の密告』、直木賞を中島京子さんの『小さいおうち』が受賞している。

 今回ノミネートされていた作品は以下のとおり。

●第144回芥川龍之介賞候補
朝吹真理子『きことわ』(新潮9月号)
小谷野敦『母子寮前』(文学界9月号)
田中慎弥『第三紀層の魚』(すばる12月号)
西村賢太『苦役列車』(新潮12月号)
穂田川洋山『あぶらびれ』(文学界11月号)

●第144回直木三十五賞候補
犬飼六岐『蛻(もぬけ)』(講談社)
荻原浩『砂の王国』(講談社)
木内昇『漂砂のうたう』(集英社)
貴志祐介『悪の教典』(文藝春秋)
道尾秀介『月と蟹』(文藝春秋)

【写真一覧】⇒第144回芥川賞・直木賞 候補者の顔ぶれと候補作名

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