学資保険と終身保険の生命保険の違い!教育資金を準備するならどっち?
学資保険と終身保険の基本的な商品性の違いを知り、ご自身にとってどちらの方法で教育資金を準備するほうが向いているのかをチェックしていきましょう。
目次
学資保険と終身保険の違い
簡単ですが表にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
■学資保険と終身保険の商品性の違い
学資保険 | 終身保険 | |
加入の目的 | 教育資金 | 遺族保障や資産運用 |
保障期間 | 高校/大学卒業までが多い | 一生涯 |
受け取りタイミング | 進学の都度 | 契約者が自由に決められる |
契約者の万が一への備え | 保険料払込免除特約など | 死亡保険金が受け取れる |
加入の目的と保障期間の違い
加入目的:主に子どもの教育資金を貯めること
保障期間:高校/大学卒業までが多い
「終身保険」
加入目的:遺族保障や資産運用
保障期間:一生涯
学資保険の加入目的と保障期間
お子様の成長に合わせて一定の期間だけ保障がついており、基本的には高校や大学など進学のタイミングで満期を迎え、保険金が受け取れます。
進学の都度お祝い金がもらえるタイプや高校2〜3年生時に一括で満期保険金が下りる商品があり、保障期間は17〜18歳満期あるいは22,23歳満期などが主流です。
終身保険の加入目的と保障期間
加入の目的は教育資金の準備に限らず、将来のための資産運用として円ではなく外貨建ての商品があったりします。
加入年齢に関わらず長く保障が続くため、解約しなければ老後資金や相続対策資金をつくることも可能です。
お金を受け取るタイミングの違い
進学の都度または大学入学(進学)時点が多い
「終身保険」
契約者が自由に決められる。「解約返戻金」として受け取る
学資保険の受取タイミング
教育費がかかる節目の年に受け取れるため、計画的に教育資金を準備しやすいメリットがあります。
終身保険の受取タイミング
一種の貯金感覚で加入している方も少なからずいるのではないでしょうか。
また、満期はありませんので受け取りタイミング(=解約)は契約者の裁量で決められます。
受け取るタイミングは自由に選べますが、契約後すぐに解約すると返戻率が低く元本割れしやすいため、資産運用を目的とする場合は少なくとも10年以上の長期運用が前提となる商品です。
契約者に万一が起きた場合の違い
保険料払込免除特約など
「終身保険」
死亡保険金が受け取れる
学資保険の万が一への備え
この特約により、大黒柱に万一のことがあっても教育資金の準備が家計負担なくスムーズに進むため、安心感があります。
終身保険の万が一への備え
保険金の使途は自由ですので、残された家族の生活費や教育資金、相続対策としても活用できるため、幅広い活用が可能です。
学資保険への加入がおすすめな方
ここではまず学資保険への加入に向いている人について考えてみたいと思います。
教育資金を確実に積み立てたい方
「決まった金額を定期的に貯めて、確実に教育資金を準備したい」という方には学資保険が適しています。
「コツコツ貯めるなら預貯金でもできるし、その方が手間がない」と思われる方もいるかもしれません。
でも、せっかく貯めても引き出してしまう、毎月一定額を貯め続けるのが難しく、途中で挫折してしまう……。
こんな方は少なくありません。
預金ではなく強制的に積み立てる仕組み(保険)をとることで、貯蓄が苦手な方でも安心して積み立てられるため、お金を貯めるのが苦手な方にはおすすめです。
進学に合わせてお金を受け取りたい方
受験費用や制服など入学時期はなにかと物入りですが、進学に備えて計画的に費用を用意していくのは案外大変です。
特に年子や2歳違いのご兄弟姉妹がいるご家庭では一人目の準備ができても二人目の進学費用が不足してしまうという話もよく聞きます。
戻り率的にはやや不利なのですが、「中学や高校、大学入学のタイミングでまとまった資金が欲しい」という方には、進学の節目で都度「祝い金」がもらえるタイプの学資保険が向いているのではないでしょうか。
終身保険への加入がおすすめな方
こちらの項では、終身保険への加入が向いている方についてみていきましょう。
お金を受け取るタイミングを自由に選びたい方
「教育資金に限らず、必要なときに解約して自由に資金を引き出したい」という方には終身保険が向いています。
例えばですが、15歳満期で毎年のボーナスから年払いで低解約返礼型の終身保険の保険料を支払うようにしておいたとします。
15歳満期ということはそれ以降の解約時期は自由に設定できますので、高校進学時に解約して進学費用に使うこともOKです。
あるいは、手元資金にゆとりがあれば終身保険は解約せず残し、より長い期間お金を運用していくことも可能です。
これが終身保険の醍醐味です。
ただ終身保険には注意点もあります。
それは、短期で解約をした場合は元本割れリスクがあることです。
終身保険加入にあたっては、あらかじめ設計書などにかかれた契約期間毎の解約返戻金の金額や戻り率をしっかり確認しておくようにしてください。
「この契約は最低○年間解約しちゃだめだな」、「払済となる○年後以降は自由に解約ができる!」ということを理解したうえで契約をするよう心掛けてください。
長期的な資産運用を考えている方
終身保険は長期的に保有することで解約返戻率が上昇するため、資産形成の手段として活用しやすい商品だからです。契約が長いということは死亡保障を長く確保することにも通じますので遺族保障の一部としても有用です。
また一括払いや短期払いといった保険料の納め方にもバリエーションがあり、ご自身好みの設計も可能です。
具体的にはお子様の小学校時代がそれにあたります。
学校関係費用や習い事費用があまりかからない、家計にゆとりがある時期であるこの6年間に短期払いで一気に教育資金を貯める方法も考えられます。
このようにしておくことで、学費負担が高まる中学以降に保険料負担がなくなり家計のゆとりにもつながります。
また、保険内に早く資金が貯まり運用期間がより長くなることから解約返礼率(解約返戻率が100%超で、支払った保険料より解約返戻金が多くなります)にも良い影響がでてきます。
興味がある方は保険料払込期間を変えて複数のプランを練ってもらうことをおすすめします。
学資保険と終身保険の目的の違いを理解しよう
学資保険の進学の節目に受け取れるお祝い金に魅力を感じた人、お金を運用しながら自由に受け取り時期を選べる終身保険に興味がわいた人などさまざまだと思います。
これ1本でOKといった万能な保険はありませんが、目的に合わせて保険を活用いただければFP冥利に尽きるというもの。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。