学資保険と終身保険の生命保険の違い!教育資金を準備するならどっち?

学資保険と終身保険の違い

教育資金を準備する方法として「学資保険」と「終身保険」がありますが、それぞれの目的や特徴には大きな違いがあります。

学資保険と終身保険の基本的な商品性の違いを知り、ご自身にとってどちらの方法で教育資金を準備するほうが向いているのかをチェックしていきましょう。

mokuji目次

  1. 学資保険と終身保険の違い
    1. 加入の目的と保障期間の違い
    2. お金を受け取るタイミングの違い
    3. 契約者に万一が起きた場合の違い
  2. 学資保険への加入がおすすめな方
    1. 教育資金を確実に積み立てたい方
    2. 進学に合わせてお金を受け取りたい方
  3. 終身保険への加入がおすすめな方
    1. お金を受け取るタイミングを自由に選びたい方
    2. 長期的な資産運用を考えている方
  4. 学資保険と終身保険の目的の違いを理解しよう

学資保険と終身保険の違い

学資保険と終身保険の違い

学資保険も終身保険も同じ生命保険商品ですが、加入の目的や保障期間などに違いがあります。
簡単ですが表にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。

■学資保険と終身保険の商品性の違い

学資保険

終身保険

加入の目的

教育資金

遺族保障や資産運用

保障期間

高校/大学卒業までが多い

一生涯

受け取りタイミング

進学の都度
大学入学(進学)時点

契約者が自由に決められる
「解約返戻金」として受け取る

契約者の万が一への備え

保険料払込免除特約など

死亡保険金が受け取れる

加入の目的と保障期間の違い

違いは次の通りです。
「学資保険」
加入目的:主に子どもの教育資金を貯めること
保障期間:高校/大学卒業までが多い

「終身保険」
加入目的:遺族保障や資産運用
保障期間:一生涯

学資保険の加入目的と保障期間

学資保険の加入の目的は、主に子どもの教育資金を貯めることです。

お子様の成長に合わせて一定の期間だけ保障がついており、基本的には高校や大学など進学のタイミングで満期を迎え、保険金が受け取れます。

進学の都度お祝い金がもらえるタイプや高校2〜3年生時に一括で満期保険金が下りる商品があり、保障期間は17〜18歳満期あるいは22,23歳満期などが主流です。

終身保険の加入目的と保障期間

「終身保険」はその名の通り、一生涯保障が続く保険です。

加入の目的は教育資金の準備に限らず、将来のための資産運用として円ではなく外貨建ての商品があったりします。

加入年齢に関わらず長く保障が続くため、解約しなければ老後資金や相続対策資金をつくることも可能です。

お金を受け取るタイミングの違い

違いは次の通りです。
「学資保険」
進学の都度または大学入学(進学)時点が多い

「終身保険」
契約者が自由に決められる。「解約返戻金」として受け取る

学資保険の受取タイミング

学資保険では、契約時に決めた子どもの進学時期(中学・高校・大学など)に合わせて満期保険金やお祝い金を受け取れるようにあらかじめ設計して加入します。

教育費がかかる節目の年に受け取れるため、計画的に教育資金を準備しやすいメリットがあります。

終身保険の受取タイミング

終身保険は保険料掛け捨てタイプの死亡保険に比べて保険料は割高ですが、解約時に解約返戻金としてお金が受け取れます。

一種の貯金感覚で加入している方も少なからずいるのではないでしょうか。

また、満期はありませんので受け取りタイミング(=解約)は契約者の裁量で決められます。

受け取るタイミングは自由に選べますが、契約後すぐに解約すると返戻率が低く元本割れしやすいため、資産運用を目的とする場合は少なくとも10年以上の長期運用が前提となる商品です。

契約者に万一が起きた場合の違い

学資保険、終身保険ともに生命保険ですので契約者(被保険者)の万が一への備えがあります。
「学資保険」
保険料払込免除特約など

「終身保険」
死亡保険金が受け取れる

学資保険の万が一への備え

学資保険の契約者に万が一のことが起きた場合、以降の保険料支払いが免除される仕組み(保険料払込免除特約)がある商品が一般的です。

この特約により、大黒柱に万一のことがあっても教育資金の準備が家計負担なくスムーズに進むため、安心感があります。

終身保険の万が一への備え

終身保険の場合、被保険者の死亡に伴い、あらかじめ定めた受取人(通常配偶者や子どもなど)に死亡保険金が支払われます。

保険金の使途は自由ですので、残された家族の生活費や教育資金、相続対策としても活用できるため、幅広い活用が可能です。

学資保険への加入がおすすめな方

学資保険への加入がおすすめな方

学資保険と終身保険の違いについて、ある程度イメージできたのではないでしょうか。
ここではまず学資保険への加入に向いている人について考えてみたいと思います。

教育資金を確実に積み立てたい方

学資保険の特徴についてみてきましたが、学資保険の一番のメリットは、進学の節目に合わせて満期保険金が受け取れる点です。

決まった金額を定期的に貯めて、確実に教育資金を準備したい」という方には学資保険が適しています。

「コツコツ貯めるなら預貯金でもできるし、その方が手間がない」と思われる方もいるかもしれません。

でも、せっかく貯めても引き出してしまう、毎月一定額を貯め続けるのが難しく、途中で挫折してしまう……。

こんな方は少なくありません。

預金ではなく強制的に積み立てる仕組み(保険)をとることで、貯蓄が苦手な方でも安心して積み立てられるため、お金を貯めるのが苦手な方にはおすすめです。

進学に合わせてお金を受け取りたい方

小学校に入学したらその6年後には中学入学、というようにお子様の進学に「待った!」はかけられません。

受験費用や制服など入学時期はなにかと物入りですが、進学に備えて計画的に費用を用意していくのは案外大変です。

特に年子や2歳違いのご兄弟姉妹がいるご家庭では一人目の準備ができても二人目の進学費用が不足してしまうという話もよく聞きます。

戻り率的にはやや不利なのですが、「中学や高校、大学入学のタイミングでまとまった資金が欲しい」という方には、進学の節目で都度「祝い金」がもらえるタイプの学資保険が向いているのではないでしょうか。

終身保険への加入がおすすめな方

終身保険への加入がおすすめな方

生命保険の予定利率が下がるにつれ学資保険の戻り率も下がり、その魅力も薄れがちになってきました。
こちらの項では、終身保険への加入が向いている方についてみていきましょう。

お金を受け取るタイミングを自由に選びたい方

終身保険の使い勝手の良さは、お金を「いくら」、「いつ」受け取れるかを契約者の裁量で決められることです。

教育資金に限らず、必要なときに解約して自由に資金を引き出したい」という方には終身保険が向いています。
お子様が生まれてすぐ保険加入を検討しているご家庭でしたら、大学進学まで約18年の猶予が残されています。

例えばですが、15歳満期で毎年のボーナスから年払いで低解約返礼型の終身保険の保険料を支払うようにしておいたとします。

15歳満期ということはそれ以降の解約時期は自由に設定できますので、高校進学時に解約して進学費用に使うこともOKです。

あるいは、手元資金にゆとりがあれば終身保険は解約せず残し、より長い期間お金を運用していくことも可能です。
保険という商品でお金を育てながら、手元資金とバランスをとってフレキシブルにお金の引き出し時期を決める。
これが終身保険の醍醐味です。

ただ終身保険には注意点もあります。

それは、短期で解約をした場合は元本割れリスクがあることです。

終身保険加入にあたっては、あらかじめ設計書などにかかれた契約期間毎の解約返戻金の金額や戻り率をしっかり確認しておくようにしてください。

「この契約は最低○年間解約しちゃだめだな」、「払済となる○年後以降は自由に解約ができる!」ということを理解したうえで契約をするよう心掛けてください。

長期的な資産運用を考えている方

教育資金だけでなく、老後資金や相続対策も含めて考えている」という方には終身保険がおすすめです。

終身保険は長期的に保有することで解約返戻率が上昇するため、資産形成の手段として活用しやすい商品だからです。契約が長いということは死亡保障を長く確保することにも通じますので遺族保障の一部としても有用です。
終身保険は被保険者の死亡保障というシンプルな商品でありながら、その実、円建てではなく米ドルなど外貨建て商品もあります。

また一括払いや短期払いといった保険料の納め方にもバリエーションがあり、ご自身好みの設計も可能です。
あまり意識されてはいませんが、教育資金には「貯め時」というものがあります。

具体的にはお子様の小学校時代がそれにあたります。

学校関係費用や習い事費用があまりかからない、家計にゆとりがある時期であるこの6年間に短期払いで一気に教育資金を貯める方法も考えられます。

このようにしておくことで、学費負担が高まる中学以降に保険料負担がなくなり家計のゆとりにもつながります。

また、保険内に早く資金が貯まり運用期間がより長くなることから解約返礼率(解約返戻率が100%超で、支払った保険料より解約返戻金が多くなります)にも良い影響がでてきます。

興味がある方は保険料払込期間を変えて複数のプランを練ってもらうことをおすすめします。

このように、教育資金に限らず長期的な資産運用を考えている方に向いている商品が終身保険といえます。

学資保険と終身保険の目的の違いを理解しよう

今回記事では教育資金準備の手段として「学資保険」がいいか、それとも「終身保険」も選択肢としてありなのか、商品性の違いなどに触れつつまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

学資保険の進学の節目に受け取れるお祝い金に魅力を感じた人、お金を運用しながら自由に受け取り時期を選べる終身保険に興味がわいた人などさまざまだと思います。

これ1本でOKといった万能な保険はありませんが、目的に合わせて保険を活用いただければFP冥利に尽きるというもの。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

オリコン顧客満足度ランキングでは、学資保険の加入者へのアンケート調査をもとに算出した「学資保険 顧客満足度ランキング」を発表しています。

学資保険への加入を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。

※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。

学資保険オリコン顧客満足度ランキング

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

\ 5,582人が選んだ /
学資保険ランキングを見る