2018年06月16日 11時00分

注文住宅を建てるときのよくあるトラブルと対策

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家づくりの際のよくあるトラブルと対策を紹介(画像はイメージ)

 家づくりは一世一代の大事業。失敗は絶対に避けたいところだが、知識や経験不足ゆえに思わぬトラブルに直面することも少なくない。そこで今回は契約前、着工時、引き渡し時によくあるトラブルとその対策について解説しよう。

【契約前】「後から変更できる」を鵜呑みにしない

 家づくりについて相談するとき、営業担当者の「後から変更できる」という言葉を真に受けて、おおよその間取りと概算見積もりだけでとりあえず契約してしまう場合がある。しかし、いざ打ち合わせに入って変更を願い出ると、嫌な顔をされたり、仕様変更のための追加料金が発生してしまうケースは珍しくない。そこで、営業担当者に「後から変更できる」と言われたときは、「いつまでなら変更できるのか」「どの範囲まで変更できるのか」「その際に追加費用は掛かるのか」など一歩踏み込んだ確認をして、メモを取ったり録音したりするなどしておこう。何も確認しないまま、焦って契約を結ぶことだけは避けるようにしよう。

【着工時】着工後の変更は、見積もりを出してもらってから

 契約した後は、いよいよ着工。しかし実際に家づくりをしていく過程に入ると、なんだかイメージと違った…ということはままある。そんなときは設計の変更・調整が必要になるが、いくら簡単に見える工事だからといって、現場の職人さんに直接伝えて変更してもらうと、思わぬ追加料金の請求が発生してしまったなどのトラブルになりかねない。どうしても変更・調整する必要がある場合には、職人さんではなく現場監督や営業担当者などの窓口となる人に相談し、見積もりを出してもらってから変更することが大切だ。この場合も、口頭ではなく図面や記録、文章などにきちんと残しておくことが後々のトラブル防止につながる。ただし、仕様変更・調整は対応できるタイミングが限られており、度重なる変更は工期の遅れや追加費用の発生にもつながってしまう。家づくりのスケジュールを把握して、変更したいと思った場合は早めに相談しよう。

【引き渡し時】工期が遅れた場合は、必ず念入りなチェックを

 工期の遅れなどにより、売買契約書に記載されている「引き渡し日」の延期を建築会社や売主から打診されることがあるかもしれない。しかし、引き渡しが間に合わなければ、契約違反になる場合もある。もし延期を打診されたら「延期の原因・理由」「責任者」「延期後の日程」について、必ず事前に書面で確認しよう。また、本来は家が完成してから支払うべき残代金を「事前に支払ってほしい」と依頼されても、未完成のままの状態では絶対に支払わないように注意したい。

 なお、工期が遅れた場合は、突貫工事により施工ミスが発生したり、未完成の物件を引き渡そうとしたりする業者もいるという。そのため、引き渡し後の立ち会いでは念入りに各箇所をチェックしよう。場合によっては、内覧会の立ち会い・同行サービスを利用するのも手だ。

 決して短くない年月と労力がかかる家づくりだが、全てを「他人任せ」では思わぬトラブルを招きかねない。必ず自分が納得いくまで確認すること、また口約束ではなく、きちんと文章などに残しておくことが、スムーズで満足のいく家づくりの第一歩といえるだろう。

(文/藤あまね)
(校閲/株式会社ぷれす)

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