2015年11月30日 07時50分

“優待王”桐谷氏が語る「投資で失敗する理由」 自身の後悔も吐露!

自身の“投資の格言”を書いた色紙を持つ桐谷広人氏(C)oricon ME inc. [拡大する]

自身の“投資の格言”を書いた色紙を持つ桐谷広人氏(C)oricon ME inc.

 優待生活で人気の桐谷広人氏がこのほど、日経CNBCの『桐谷広人のNISAでマル得優待生活』(水曜 20時30分〜20時45分ほか)の収録を行い、収録後に取材に応じた。

 同氏は、番組内で『12月の権利確定銘柄』をテーマにトークを展開。オススメ優待として「オーナンバ(5816)」「キリンホールディングス(2503)」「帝国繊維(3302)」「コカ・コーラウエスト(2579)」「オエノンホールディング(2533)」の5つを紹介した(※記事最後に紹介理由を解説)。

 番組内で投資の格言として「人の行く裏に道あり花の山」(意味:相場で利益を得るためには他人と逆の行動をとること)を紹介したが、収録後にはさらに「利食い千人力」という格言を挙げた。利益が出たら利益を確定しなさいという意味だが、桐谷さん自身がなかなかこれを実行できないという。

 直近で、日経平均株価が2万円を突破した時期があったが、桐谷氏は売らなかった。だが、その後に暴落し、「あのときに売っていたら、また安いところで株を買うことができたのに」と強く後悔。

 もちろん、31年の投資人生の中で、上がったら少しずつ売って利益を確定させていた時期もあったが、売った後にさらに上がっていくケースがたびたびあり、途中で売るのをやめてしまった。株式相場が上昇するときはムードもよく、もっともっと上がるという気がしてくるため、つい利食いを怠ってしまう。そして、今度は下がりだす。「あれだけ高かったんだから、今売ると損」と思ってしまい、もう一度、あの高値まで行くだろうと待っていると、ずるずる下がっていったことが何回もあったという。

 何度もそういう経験を味わっていたのに、最近も売ることができなかった。それで「利食い千人力」という言葉を改めてかみしめたという。

 株式投資を何十年やっていても勝ち続けている人はほんの一握り。理由は、リーマンショック、ITバブル、ギリシャショックなど、何年かに一回は暴落の憂き目に遭うから。桐谷氏は、バブルのピークで大勝ちしてやめた人を知っているが、「最後、勝ってやめることができる人はごく稀。いずれはやられてしまうときが来るのだから、ある程度利益が出たときには、売って利益を確定させることは大切」と持論を展開。

 そんな桐谷氏だが、株以外では不思議と勝ってやめることができるようで、「昨年、ラスベガスのカジノに行って、5万円を38万円にしてやめた。勝っているときにやめるのは勝負としては正しい」と改めて自分自身に言い聞かせていた。

■番組内で紹介した12月の権利確定銘柄でオススメの優待銘柄5社

【1】オーナンバ(5816)
 電線や通信ケーブルを作っている企業。桐谷氏自身、株主ではないが、研究した結果見つけた銘柄。優待は100株以上で、500円分のクオカード。総合利回りも約4%あり、12月の金券優待の中でトップクラスの利回りだという。

【2】キリンホールディングス(2503)
 2014年4月に単元株式数を1000株から100株に変更し、100株にも優待をつけたので株主になり、今年の3月に優待品(キリンビール商品詰め合せ)を受取ったという。優待品はほかに、キリンビールギフトやサッカー日本代表応援グッズなどがある。「総合利回りはそれほど高くはない。同業のサッポロやアサヒも似たような優待をつけているが、キリンなら十数万円という比較的少額の投資でお酒の優待がもらえるから取り上げた」とのこと。

【3】帝国繊維(3302)
 帝国繊維は、リネン製品のほか消防用ホースや防災・消火機器類の製造している。2014年8月に優待を開始。「100株以上でQUOカード1000円分と3000円相当の自社(リネン)製品で合わせて4000円相当の優待なので利回りがいい」という。

【4】コカ・コーラウエスト(2579)
 桐谷氏が昔から持っている銘柄で、購入したときは総合利回りが4%を超えていたという。「いいところは、年2回の優待で、20くらいの商品から選べること」。映画館で映画を観ていると眠くなるので缶コーヒーを飲んでいるという。「糖尿で甘すぎるのは控えているので、優待では微糖の缶コーヒーを選んでいた。11月締切の優待を見たら、コーヒーの微糖缶がなかったので微糖を復活してください」と、企業に懇願していた。


【5】オエノンホールディング(2533)
以前は合同酒精という会社で、焼酎の得意な会社。8月に優待を新設。優待品はオリジナル商品で、値段が書いていない。配当は3%程度あるので、配当だけでも十分。もし、優待品が2000円相当のものなら総合利回りは4%を超える。「どんなものが来るか楽しみ。何がもらえるかわからないが、お酒が苦手な人は社会貢献活動団体の寄附がいいでしょう。非常にいい優待を新設されたと思う」と話していた。

『桐谷広人のNISAでマル得優待生活』(日経CNBC 水曜 20時30分〜20時45分ほか)
 元プロ棋士で株主優待投資家でもある桐谷氏が「おすすめ企業の株主優待」を紹介。NISA(少額投資非課税制度)の具体的な使い方や基礎知識、一歩進んだ活用術を解説する。

>>意外と重要!“サイトのわかりやすさ”で人気の【ネット証券】ランキング

>>桐谷氏が説くNISAのメリット オススメは「高配当の優待付き!」

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

当サイトで公開されている情報(文字、写真、イラスト、画像データ等)及びこれらの配置・編集および構造などについての著作権は株式会社oricon MEに帰属しております。これらの情報を権利者の許可なく無断転載・複製などの二次利用を行うことは固く禁じております。