2016年11月11日 10時10分

森永卓郎の経済×トレンド講座(4)『iPhone7』の効果は“日本文化”の国際化!?

Felica搭載の『iPhone7』、経済効果は期待できるのか? 森永氏の見解は… [拡大する]

Felica搭載の『iPhone7』、経済効果は期待できるのか? 森永氏の見解は…

 9月16日に米アップル社が発売した新型スマートフォン『iPhone7』。大きく進化したのは、Felica(IC)チップ内蔵で“おサイフケータイ”として使えるようになった点だ。

 10月25日から使用可能になったが、当日の朝はJR東日本の会員制サービス「モバイルSuica」にアクセスが集中、システムに障害が発生してニュースになった。ユーザーの注目度が高く、今、“最強のスマホ”とも呼ばれているが、経済効果は期待できるのか? 森永卓郎氏が分析していく。

■最大の効果は“おサイフケータイ”の国際化 売れるほど日本メーカーも儲かる

 これまでアップルがFelicaの搭載を拒否してきたのは、ソニーが生産しているからだと思われます。アップルにとってはライバルですからね。ですが、もうそんなことは言っていられない。日本で広く普及しているFelicaの搭載こそ、日本でのポジションを守るための最大の武器であることは間違いないのですから。まさにアップルにとっての正念場、分岐点になると思います。

 僕もそうですが、“おサイフケータイ”は一度使うとやめられません。こんなに便利なものはないですよ。コンビニで買い物するのも、電車や飛行機に乗るのも、スマホをピっとかざせばできる。その癖がつくと、乗車券や搭乗券なんて探していられなくなるんです(笑)。日本ではすごく大きな需要が出ると思いますよ。
 
 これは、我々日本人だけが嬉しい、ということに留まらないはず。普及しているのは世界で日本のみですが、『iPhone7』をきっかけに“おサイフケータイ”の国際化が現実的なものになると思うのです。それこそ最大の効果ではないでしょうか。日本から世界を変えていく――すごくいいと思いますね。

 また、iPhoneの大半の部品には、日本メーカーのものが使われている点も忘れてはいけません。ソニーをはじめ、『iPhone7』が売れることで、儲かるメーカーは多いのです。経済効果としては見逃せないポイントですね。

 世界中、どこに行ってもスマホ一台で買い物から飛行機搭乗まで可能という便利さを知ってしまえば、その機能ほしさに『iPhone7』を買う人は多いでしょう。Androidにとっては脅威といえますが、現在は格安スマホも台頭してきています。新しいライバルに『iPhone7』は勝つことができるのか? これからも注目していきましょう。

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