2018年03月21日 11時00分

初めてのイデコ 商品別でみる金融機関選びのコツ

初心者でもぴったりの金融機関を選べるようになるコツとは(画像はイメージ) [拡大する]

初心者でもぴったりの金融機関を選べるようになるコツとは(画像はイメージ)

 個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」、以下イデコ)の話題を耳にして、「始めてみたいな」と思っている人もいるかもしれない。そんなとき「いったいどこの金融機関にしたらよいのか」と気になることもあるだろう。実は、金融機関によってイデコの扱っている商品は異なる。自分が選んだ金融機関で扱っている商品から選ぶことになるので、金融機関選びは重要だ。イデコに加入したあとでも、金融機関を変更することも可能だが、その手続きには手間がかかり、2ヶ月程度を要する。できれば、老後までずっとお付き合いをするような気持ちで選んでおきたい。そこで今回は、初心者でも“自分が買いたい金融商品”に対して、ぴったりの金融機関を選べるようになるコツについてお伝えしよう。

■「元本確保型」タイプの商品は手数料が低い金融機関を

 イデコに加入するときには、主に元本確保型の“定期預金や保険”と価格変動型の“投資信託”の2つのタイプの商品から選ぶことになる。

 投資をしたことがない人は、まずは元本が保証されている“元本確保型”で始めてみたいという人もいるだろう。元本確保型を選ぶ場合は、イデコでかかる手数料との兼ね合いに注意したい。たとえば、定期預金につく利息よりも、イデコの手数料の方が高い場合は、差し引きでマイナスになってしまうこともあるからだ。さまざまな金融機関を確認し、手数料ができるだけ低いところを選ぶようにしよう。

 また、定期預金を選ぶ場合には、今自分が持っている金融機関と違う金融機関を選びたい。なぜなら、「ペイオフ」といって、万一金融機関が破たんした場合は元本1000万円とその利息は保護される制度があり、イデコでの預金も同様の扱いになるからだ。通常の預金とイデコでの預金とは合算されて計算されるため、通常の預金が多い人は、イデコでは別の銀行を選ぶのがいいだろう。

■「投資信託」は選びたい商品があるかをチェック

 投資信託は、運用の成果によって将来受け取る金額が変わる”価格変動型“の商品だ。相場には波があるが、毎月一定額を買っていくような方法にすれば、相場が高いときには少なく買い、相場が低いときには多く買うという“ドルコスト平均法”により、相場の大きな波のリスクを下げることができる。投資初心者だとしても、イデコで投資信託を積み立てていくことであれば、始めやすいかもしれない。

 投資信託を選びたいという人は、「バランス型1本」か「いろいろな投資信託を買いたい」かによって、おすすめの金融機関は異なる。

 「バランス型」の投資信託とは、それ1本で、国内や海外の株、債券など幅広い金融商品に分散させて投資するもの。バランス型を選ぶ場合は、自分が欲しいと思うバランス型の投資信託を扱っている金融機関を選ぼう。なぜなら、バランス型といっても、いろいろな資産が均等に入っているものもあれば、「国内の株が多めで、海外の株は少なめ」というように、配分が均等ではないものもあるからだ。どのようなバランスか、中身についてしっかりチェックしてから選ぼう。

 「いろいろな投資信託を買いたい」という人は、国内の株式を1本、海外の株式を1本といった具合に、さまざまな投資信託を組み合わせることになるので、投資中級者に向いているといえるだろう。この場合は、幅広い選択肢から選べるように、さまざまな投資信託を扱っている金融機関が向いている。ネット証券では、比較的投資信託の種類が豊富といえるだろう。

 イデコは、老後までの長いお付き合いになる。金融機関はじっくり考えて選ぶようにしよう。

(ライター:西山美紀)
ファイナンシャルプランナー。2児の母。これまでに1万件以上のマネーデータを分析し、500人以上にマネーの取材を行うほか、女性の生き方などをテーマに取材・執筆・記事監修なども行っている。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。

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