新しく原動機付自転車を購入した場合、原動機付自転車の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)に加入する必要があるのはもちろんですが、同時に任意保険への加入も考えなければいけません。任意保険への加入は自賠責保険と違って強制ではありませんが、たとえ原動機付自転車であっても自動車と同様に事故を起こしてしまえば、高額の賠償請求が起きることもあります。
しかし、免許取り立ての若年層が任意保険に加入しようとすると、他の年齢層と比べると保険料は高くなります。
このようなときに、自動車保険に付帯して、「ファミリーバイク特約」を利用することで保険料を安くできるのです。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)とは異なり、任意保険は強制加入ではないことから、「少しでも保険料を安くしたい」と思い、加入を迷っている方もいるでしょう。 任意保険は、加入年数と事故状況によって保険料が変わります。初めて加入する場合は、6等級もしくは7等級からのスタートとなるため、割引率が低く、高額の保険料を負担する必要があります。
しかし、万が一事故を起こした場合や巻き込まれた場合のことを考えると、任意保険にはやはり入っておくのが安心です。ここでは、任意保険に加入することによって得られるメリットについてご紹介します。
ファミリーバイク特約とは?
自賠責保険では、治療の必要な交通事故の傷害による損害では被害者1名あたり最大120万円、死亡による損害では、被害者1名あたり最大3,000万円の補償があります。これらはあくまでも交通事故の相手に対する事故による損害の補償(物損事故は対象になりません)で、自分のケガは補償されません。また、裁判などに発展した場合、自賠責保険の補償限度額を超える事故による損害金を請求される可能性もあります。
そこで役立つのが、ファミリーバイク特約です。原動機付自転車を購入した際、新たにバイク保険に加入すると、低い等級からのスタートとなってしまうため、保険料が高くなりがちです。すでに契約済みの自動車保険があれば、ファミリーバイク特約をオプションで付帯することで、保険料を抑えながら、必要な補償を得ることができるのです。
このファミリーバイク特約は、ほとんどの保険会社で用意されています。新しく原動機付自転車を購入した際は、ファミリーバイク特約が利用できるかどうか調べてみましょう。
ファミリーバイク特約を利用するための条件
ファミリーバイク特約をつける際には、「対象となるバイク」と「対象となる人物」という、2つの条件があります。それぞれの条件を詳しく見てみましょう。
・対象となるバイク
ファミリーバイク特約の対象は、125cc以下の二輪車か、50cc以下の3輪以上の車の原動機付自転車となります。したがって、250ccなどの中型・大型バイクなどは対象外となりますので注意しましょう。
また、友人などから借りた原動機付自転車などで事故を起こした場合も、上記条件内のバイクであれば補償の対象となります。また、上記条件内のバイクを複数所持している場合でも、自動車保険にこの特約をつけることで、すべてのバイク事故の補償の対象となります。
・対象となる人物
補償の対象となるのは、主契約である自動車保険の記名被保険者とその配偶者(内縁を含む)と、同居している親族、別居している未婚の子が対象です。つまり、同居している記名被保険者の祖父母は対象ですが、同居している友人は対象外です。また、別居している大学生(未婚)の子は対象で、結婚して家を出た子は対象外となります。
ファミリーバイク特約の種類
ファミリーバイク特約は、多くの場合、「人身傷害」と「自損」の2つのタイプから選択することができます。
人身傷害タイプの場合は、対象のバイクに乗車中の事故に対し、「相手への人的損害の補償」「相手の物的損害の補償」「自分のケガの補償」の3つの補償を受けることができます。これは、他人の自動車である必要はなく、家の塀などの家屋の財物に損害を与えた場合の費用などにも該当します。
一方、自損傷害タイプの場合、事故相手への補償は同じですが、運転者自身のケガについては、相手がいない単独事故や相手に過失がなく対人賠償保険や自賠責保険で補償が受けられない自損事故のみ補償されます。なお、保険会社によっては、自損傷害タイプのみ取扱いがあるケースや、相手への賠償に限った割安の特約が選べるケースなどもあります。詳細は、契約している保険会社に問い合わせてみるのがいいでしょう。
ファミリーバイク特約のメリットとデメリット
ファミリーバイク特約を利用するメリットには、以下の4点が挙げられます。
1. 保険料が割安に抑えられる
2. 年齢制限がない(自動車保険の年齢条件はファミリーバイク特約には影響しない)
3. 複数台バイクがあっても1つの契約で済む
4. 保険を利用しても等級に影響しない
一方、デメリットは、おもに以下の3点があります。
1. 自動車保険を解約すると使えなくなる
2. 長く利用する場合、通常のバイク保険で等級を上げたほうが得になることもある
3. 対象となるバイクに制限がある
このように、ファミリーバイク特約のメリットとデメリットを理解した上で、バイク保険とどちらを契約したほうがいいのか検討しましょう。
ファミリーバイク特約利用時の注意点
ファミリーバイク特約を利用するときは、契約の重複や、自分が契約の範囲外になっていないかを注意する必要があります。
具体的には、家族が複数の自動車保険に加入している状態で、すべてにファミリーバイク特約をつけてしまったり、自動車保険の解約によってファミリーバイク特約がなくなっていることに気付かなかったりするケースが挙げられます。
また、別居中の子供については未婚であることが条件のため、結婚した場合は補償の対象外となってしまう点にも注意しましょう。
ファミリーバイク特約は、上手に使えば保険料の節約に役立ちます。しかし、あくまでも主契約の自動車保険があった上での特約ですから、家族間で保険状況の共有をすることが大切です。