自動車保険の代理店の変更は契約途中でも可能?デメリットと注意点を解説
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特にサービス内容やサポート体制に不満がある場合、または引っ越しなどで代理店を変える必要がある場合でも、契約や等級への影響を理解した上で行えば安心です。
この記事では、代理店変更の可否、デメリット、具体的な手続き方法、注意点をまとめて解説します。
目次
自動車保険の代理店は契約途中でも変更できる
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ただし、保険の種類や契約内容によっては、変更に条件がある場合があります。
例えば、一部の保険会社では契約期間中の代理店変更を制限していることがあり、契約途中で代理店を変更することができない場合もあります。
事前に契約内容や保険会社の約款を確認し、契約途中でも代理店の変更が可能かどうかを把握する必要があります。
自動車保険の代理店変更のデメリット
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契約更新のタイミングで変更する場合、手続きはスムーズで大きなデメリットはほとんどありません。
一方、「契約途中で変更する場合」は手続きが複雑になりやすく、書類準備や保険会社への連絡に時間がかかることがあります。
変更先の代理店の対応やサポート体制を事前に確認しておきましょう。
また、以下の内容にも注意が必要です。
契約途中で変更する場合のデメリット
等級の進みが遅くなる(途中解約する場合)
同じ保険会社の中で代理店だけを切り替える場合、等級はそのまま引き継がれ、通常どおり進みます。
途中解約を伴って「保険会社を変更」する場合には、等級の進みが遅くなる点に注意しなければいけません。
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結果的に、満期まで契約を続けた場合と比べて等級の進みが遅れてしまいます。
ノンフリート等級は保険会社間で引き継ぐこと自体は可能ですが、等級が進むには1年間無事故であることが条件です。
ただし「保険期間通算特則」を導入している会社なら、前契約と新契約の期間を合算し、等級アップを認める場合があります。
利用には解約日と始期日を同日にするなどの条件があるため、事前に契約先へ確認しておくことが大切です。
解約返戻金が少なくなる(途中解約する場合)
解約返戻金は「短期率」という計算方法で算出され、月割りよりも少なくなる仕組みになっています。
たとえば残り半年のタイミングで解約しても、50%ではなく30%程度しか戻らないケースがあります。
そのため、途中解約を検討するときは、必ず約款や返戻金の計算方法を確認し、事前に保険会社へ相談しておくのが安心です。
無保険期間が生まれる可能性がある(途中解約する場合)
開始日と終了日がズレると、その間が無保険状態となり、万が一の事故で補償を受けられなくなる可能性があります。
トラブルを避けるために、必ず保険会社と日付の調整をしてから手続きを進めましょう。
【タイミング別】自動車保険の代理店を変更する方法
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ここでは更新時や契約途中のタイミング、ダイレクト型へ切り替える場合の3つに分けて解説します。
代理店を変更する方法
更新時に代理店を変更する方法
これまでの代理店に「更新しない」旨を伝え、新しい代理店を通じて更新手続きを行うことで、等級や契約内容がそのまま引き継がれます。
ただし、各保険会社によって補償内容や特約が異なるため、代理店の変更と同時に保険会社も変更する場合は、補償内容の見直しが必要です。
保険証券など補償内容が分かる資料を用意することで、余計な手続きやトラブルを避けられます。
方法としては、更新案内が届いた時点で新しい代理店を決め、必要書類を揃えて申し込みます。
その際に等級や割引制度が、正しく適用されるかを確認しておくと安心です。
契約期間中に代理店を変更する方法
保険会社によっては途中変更を認めていない場合もあるため、まずは変更が可能かを事前に確認する必要があります。
方法としては、保険証券や本人確認書類を準備し、現在の契約条件や特約をきちんと引き継ぐように手続きを進めます。
事故歴や契約内容が正確に伝わらないと補償に影響が出ることもあるため、細かい点まで確認してから変更することが大切です。
ダイレクト型の保険に切り替える方法
そのため、代理店型の保険会社の切り替えは、代理店を通じて手続きをするのが一般的です。
一方、ダイレクト型自動車保険であれば、保険会社の公式サイトから直接契約・切り替えが可能です。
代理店を介さない分、シンプルな手続きで済むだけでなく、保険料が割安になることもあります。
自分に合ったダイレクト型保険を検討する際には、複数社を比較して選ぶと安心です。
代理店変更でよくある質問
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代理店変更についてよくある質問をQ&A形式でまとめます。
よくある質問
自動車保険の代理店を変更するときに必要な手続きや書類は?
保険証券を確認することで、現在の契約内容や特約、等級などを新しい代理店に正確に引き継ぐことができます。
保険会社や契約内容によって必要書類が異なる場合もあるため、事前に新しい代理店や保険会社に確認しておくことが大切です。
代理店を変更すると事故対応はどうなる?
事故が発生した時点での契約内容や過去の事故歴が前の代理店から正しく引き継がれていないと、更新後に保険料が変更になるなどのトラブルにつながりかねません。
そのため変更手続きの際には事故歴や特約内容を正確に伝えておくことが重要です。
代理店を変更するとロードサービスは引き継がれる?
変更前の代理店で利用していたロードサービスが、変更後も同じ条件で利用できるとは限りません。
特に、レッカーサービスや24時間対応のサービスなど、内容に差がある場合がありますので、代理店変更前に新しい代理店で利用可能なサービス内容を確認することが必要です。
代理店変更でキャッシュバックや割引特典はどうなる?
特典が継続されるかどうかは、保険会社のルールや新しい代理店での契約条件によります。
そのため、変更前に特典や割引の適用条件を確認し、新しい代理店でも同様の特典を受けられるか確認しておくことが重要です。
代理店を変更すると中途解約の手数料はかかる?
ただし、短期率が適用され、実質的に損失が発生する可能性があります。
事前に約款を確認し、不明点は保険会社に問い合わせておくと安心です。
代理店を変更するメリットは?
たとえば、担当者の対応が丁寧で迅速な代理店に変えることで、事故対応や契約相談がスムーズになることがあります。
また、割引や特典が新しい代理店で適用される場合もあり、保険料の節約につながることもあります。
さらに、ライフスタイルの変化や引っ越しなどで、より地域に密着した代理店に変更することで、自分に合ったきめ細やかなサポートを受けられる点も大きなメリットです。
自動車保険の代理店変更は可能
手続きには多少の時間や書類準備が必要ですが、契約内容や等級の扱いを確認しておくことで、デメリットを避け、変更手続きを進められます。
「担当者の対応に不満がある」「引っ越しで通いづらくなった」などの場合、代理店変更は有効な解決策になります。
さらに、代理店を通さないダイレクト型自動車保険を選べば、保険料の節約やシンプルな契約管理といったメリットも期待できます。
つまり、自動車保険の代理店変更は決して難しい手続きではありません。
正しい手順と準備をしておけば、安心して代理店を切り替えられ、自分に合ったサポート体制や保険料を実現できます。
監修者金子 賢司
東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
・CFP®資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事
ホームページ:https://fp-kane.com/