自動車保険の見積りは、更新時にも取るべき3つの理由 【個別見積もり】と【一括見積もり】それぞれのメリット・デメリットを解説
金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役。日経ホーム出版社(現日経BP社)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。【監修者プロフィール】
@ 保険会社が料率を改定している可能性があるため
A 年齢や走行距離などの変化は、保険料に影響するため
B 家族の状況によって安くなる可能性があるため
個別見積もりと一括見積もりの違い
個別見積もりの特徴とメリット・デメリット
一括見積もりの特徴とメリット・デメリット
大きな違いは「見積もりが手元にくるまでのスピード」
見積もりの取り方
更新時に見積もりを取る際、必要な5つの書類
更新時に見積もりを取るポイントは「条件をそろえる」こと
更新時の見積もりタイミングは、いつがベストなのか
タイミングは満期日の2カ月前
2カ月前の検討で割引適用やプレゼントがもらえることも
なぜ更新時にも「見積もり」をとるべきか 3つの理由
@ 保険会社が料率を改定している可能性があるため
一例として、「38歳男性」というグループでリスクを見てみましょう。過去1年間、A社で契約している「38歳男性」のグループは事故が多かったものの、B社で契約している「38歳男性」のグループは事故がほぼなかった場合、B社では該当グループはリスクが低いとされ、保険料が引き下げられる可能性があります。
このように、ドライバーや車種、地域、等級の料率は見直されることがあるため、昨年見積もった保険料が高かった保険会社でも、今年安くなるということは十分にあり得るのです。
A 年齢や走行距離などの変化は、保険料に影響するため
また、走行距離や使用目的、車価などの契約者や車両の変化も顕著に反映されます。「走行距離が5,000キロから3,000キロになった」「使用目的が通勤通学から日常使用になった」「車両保険価格が年数の経過で昨年より20万円減った」などの変化一つ一つが保険料に影響してくるので、その都度、保険料の確認をしましょう。この場合、複数の保険会社から見積もりを取って比べてみることで効率よく確認ができます。
B 家族の状況によって安くなる可能性があるため
個別見積もりと一括見積もりの違い
個別見積もりの特徴とメリット・デメリット
Webサイト上で自動車の乗り方や、保険種類、保険金額、特約などの条件を指定し、瞬時にシミュレーションが可能。自分に合ったプランを検討できます。また、個人情報を入力しなくてもいい自動車保険会社が多く、1社あたりの所要時間は最短2分ほど。
一方、デメリットとしては特約や付帯サービスなど、各保険会社によって名称および補償内容・サービス内容が異なりますので、相見積もりをとった上での比較検討が必要となります。
一括見積もりの特徴とメリット・デメリット
結果が送られてくるまでにかかる時間は各社それぞれですが、同条件の補償内容について、複数の保険会社から最も保険料が安い見積もりを見つけて、ほぼ同じ条件で比較できる点がメリットです。
一方、デメリットとしては、各保険会社の独自の特約や付帯サービスなどの詳細な条件を設定して見積もりを依頼することができません。これは特約の名称が同じだとしても、保険会社によって補償内容が異なる上に、付加できる特約も異なるからです。
また、保険料の安い保険会社を見つけやすい分、判断基準が保険料のみになりがちです。個人情報も詳細記入が基本となるため、望んでいないパンフなどが自宅に郵送される可能性もあります。
大きな違いは「見積もりが手元にくるまでのスピード」
ここまで説明した2つの見積もりの特徴を比較表にまとめます。特徴を理解して、自分にあった方法で見積もりを取りましょう。
個別見積もり | 一括見積もり | |
どんなときに向いているか | 自動車保険の候補がある | どの自動車保険がよいかわからない |
入力にかかる時間 | 2分〜5分程度 | 5分程度 |
個人情報 | 入力不要 | 入力必要 |
条件変更 | すぐに変更できる | 見積もりを最初からやり直す必要がある |
比較のしやすさ | 各社のサイトで見積もりをとる必要がある | 類似条件で比較しやすい |
見積もりの取り方
更新時に見積もりを取る際、必要な5つの書類
(2)更新案内
(3)記名被保険者(主な運転者)の免許証
(4)ほかの運転者の情報(生年月日など)がわかるもの
(5)車検証
更新時に見積もりを取るポイントは「条件をそろえる」こと
更新時の見積もりタイミングは、いつがベストなのか
タイミングは満期日の2カ月前
通知を受け取ったら、このまま継続した場合の保険料が分かり、他の保険会社と比較検討しやすくなります。先延ばしにせず、すぐに見直す癖を付けるのがおすすめです。
2カ月前の検討で割引適用やプレゼントがもらえることも
自動車保険には、保険開始日から所定の日数以前の契約で保険料を割り引く「早期契約割引(早割)」というサービスがあります。日数は保険会社によって異なりますが、30日〜50日前で400円〜600円程度を割り引く会社がほとんど。インターネット上で申し込むダイレクト型の自動車保険会社で取り扱っているケースが多いです。
見積もりサイトのサービスが豊富
更新案内到着のタイミングで保険を見直すメリットは、ほかにもあります。自動車保険の見積もり比較は複数の会社が行っていますが、そこでサービス合戦が過熱するのです。
たとえば、見積もりを取るだけで電子マネーやWebサイトで使えるポイントを付与するサービスは多いです。
また一部の保険会社では図書カードやアイスクリームのギフト券などプレゼントがあることも。見積もりから契約までが条件の場合もあるのでその点は注意しつつ、更新時期限定で受けられるサービスを有効に活用したいですね。
この記事では自動車保険の見積もり方法やその種類、ベストなタイミングについて解説しました。
ぜひこの記事の内容を参考に、自分に合った見積もりをしてみてください。
この記事の監修者:酒井富士子
日経ホーム出版社(現日経BP社)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。
リクルートの「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説する。