ペットと最後のお別れをする葬儀はどうすればいい?

 大切な家族であるペットとの、最後のお別れの場となるのが葬儀です。火葬の方法や納骨にはいくつかのタイプがあり、希望に合わせて選ぶことができます。自分にとって最適な葬儀を見つけられるよう、葬儀全体の流れや火葬・納骨の種類を知っておきましょう。また、ペット保険への加入でまかなえる費用についてもご紹介します。
 ペット葬儀は、近年ペット関連のサービスが充実してきた中で生まれたサービスのひとつです。ペット葬儀のサービスができるまでは、動物供養のある神社で火葬にしてもらうか、小動物であればそのまま土に埋めてしまったり、中型や大型の動物は焼却場で焼いてもらったりするのが一般的でした。ペット葬儀では、人間の葬儀と同様にペットを個別に火葬から納骨まで行い、送り出すことができます。ペットとの最後のお別れの時間を過ごしたい、多くの飼い主にとって必要なサービスといえるでしょう。
 ペット葬儀の基本的な流れとしては、次のようになっています。

1. ペット葬儀業者に連絡をとり、火葬や埋葬・返骨などについての内容を決める。
2. ペット霊園施設の火葬場へのお迎えの車、または火葬車に引き取ってもらう。火葬車の場合、その場でのお別れとなる(迎えに来てもらうまで、遺体はドライアイスなどで冷やしておくこと)。
3. 火葬場での火葬の場合は、規定日に火葬を行う。希望によって同行も可能。
4. 納骨供養。返骨を希望した場合は遺骨を受け取って納骨する。霊園への埋葬や、業者の納骨室で供養してもらうことも可能。

 プランにもよりますが、火葬から納骨までは1〜2時間程度のサービスが多いようです。
 ペットの火葬には、飼い主が立ち会う形となる方法と、業者に個別か合同で一任する方法があります。それぞれどんな方法になるのかご紹介します。

■立合個別火葬

 立合個別火葬は、ペット葬儀サービスの中でも一般的な火葬方法です。飼い主立ち合いのもと、個別に火葬を行います。火葬後のお骨拾いも飼い主の手ですることができ、返骨を希望する場合もこの火葬方法を選びます。返骨を希望しない場合でも、霊園への埋葬や納骨施設への安置を依頼することができます。

■一任個別火葬

 一任個別火葬は、ペットの出棺からお別れまでは飼い主も立ち会い、その後の火葬から納骨までは個別で業者に一任する方法です。火葬後は霊園や合同供養塔で引き取られるケースがほとんどですが、業者によっては返骨可能なところもあります。

■一任合同火葬

 一任個別火葬と同様に、出棺からお別れまでは飼い主も立ち会い、火葬から納骨までは業者に一任します。しかし、「合同」の名のとおり、他のペットと合同で火葬することとなるため、納骨もそのまま合同となります。ですから、返骨もできないことになります。個別火葬と比較して、費用を抑えられる方法となります。
 納骨供養や埋葬に関しても、火葬と同様にペット霊園や納骨施設に引き取ってもらい、個別か合同で納骨・埋葬してもらう方法と、自宅に引き取って埋葬する方法があります。

■合同納骨

 多くの場合、ペット霊園のような施設の共同墓地や合同供養塔に、合同で埋葬されることになります。返骨がされない一任個別火葬や、一任合同火葬で依頼した場合はこの納骨方法となります。

■個別埋葬

 ペット霊園の屋外墓地か、屋内の納骨堂に個別に埋葬・納骨する方法です。屋内の納骨堂の場合、屋外墓地よりも費用が抑えられ、棚型やコインロッカー型のお墓に納骨することになります。写真やお花を飾ったり、お供えしたりできるところもあります。サイズやタイプ、料金は霊園ごとにさまざまですから、申込み前に施設で実際に確認してみることをおすすめします。

■自宅供養

 遺骨を引き取り、自宅で供養・埋葬する方法になります。自宅の庭へ埋葬する飼い主もいれば、自宅で供養したあとに、時機を見て納骨堂や墓地に納骨や埋葬を依頼する人もいます。
 ペット葬儀の業者に遺体の引き取りから火葬・納骨までを依頼するとなると、費用の相場は動物の種類や大きさ(体重)、葬儀の内容などによって変動します。ペットの種類や大きさを基準にした費用の相場については、例を挙げますので目安にしてください。

・小鳥やリスのような極小動物、子猫や子犬、うさぎなどの小動物:1〜2万円
・猫や小型犬:2〜3万円
・中型犬:3〜4万円
・大型犬:4〜6万円

 立会個別火葬は費用が高くなり、一任合同火葬は安くなります。一任個別火葬は、その中間程度の費用がかかると考えていいでしょう。
 ペット葬儀に関して、火葬や納骨の種類、費用などについてご紹介してきました。大切なペットを最後に納得のいく形で送り出してあげられるよう、最適な方法を考えておくことが大切です。

 加入しているペット保険によっては、火葬や葬儀にかかる費用を補償してくれる特約をつけられるものがあります。支払いの限度額や犬・猫限定といった規約もありますが、かわいがっていたペットを見送ることに金銭的な負担で躊躇(ちゅうちょ)しないように、ペット保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。
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